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秘密 6―トップ・シークレット (ジェッツコミックス)

価格: ¥750
カテゴリ: コミック
ブランド: 白泉社
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作者の描く"美しさ"が… ★★★☆☆
ストーリーには文句ないのですが、最後父親の枕元に立つ娘の幻影が、現実とは全く違う姿であったことが不満でした。娘は美人ではない。周りからもバカにされるし、本人も現実から逃れるため自分がスーパーモデル並の美人であるような妄想の世界に逃げ込んでいる。しかし父親は懸命に自分の世話をしてくれる娘の優しさ、内面に美を感じていたはず。周囲からは醜く見えても、父親にとっての娘は誰よりも美しかったはずだ。それをああいう風に表現されたのでは、やっぱり人間の美しさって外見なわけ?と興ざめしてしまう。いくら父親にとって娘が美しく見えていたとはいえ、それは彼女がスレンダーな美形に見えていたということではない。主観や思い込みによって人の目に映る映像は違うというのが本作での定義だが、あの場面は体型や顔の造りは変えずに内面の"美"を表現すべきであった。
清水先生もいい加減漫画家生活長いんだから、"美形しか描けない"時期は卒業してほしい。
「被害者」の悪意 ★★★★☆
第一話が最もよくまとまっていたので、その後いきなり日本に舞台を移したのは何故だろうと思っていたが、ここへ来て、かなり伏線がじわじわと効き始めたことに気付いた。
第1話は合衆国大統領の不審死が契機となり、MRI捜査が初めて実行され、結果として彼のささやかな思いが白日の下にさらされる残酷な物語。実の母に思いを寄せる主人公青年の「秘密」が重ね合わせられ物語は綺麗にまとめられる。

本巻では現場叩き上げの岡部の眼を通す。発足間もない、しかも大量の殉死を出したのちの第9が舞台。「中年女性が若い男に入れあげて殺した」と警察権力が筋を描き、マスメディアが煽情的に報道する事件。だが、ここでは、日々の生活の重さの中で懸命に生きてきた加害女性の姿、それを冷淡かつ非情な悪意で答える若く恵まれた被害女性、自己満足的な親切心で場当たり的に事にあたった若い被害青年を浮き彫りにする。前話においても、異国(日本)で見知らぬ他人に愛情を注ぐ帰化中国人女性が冷淡に扱われ、日本で虐げられる中国人技師がその女性に祖国の懐かしさとともに抱く恋慕が本当に切なく、やりきれない描写があった。MRIが露呈する事件は「被害者」とされる人々の「悪意」が晒される。それは実の父に性的暴行を加えられた少女や、東京の有名大学進学を控えて自らの悪行を知らされるのが怖くて幼い子供が凶行に遭うのを見捨てた良家の青年たちなど、それまでにも描かれてきた。

第9は単に事件を追うのでなく、加害者の苦しみ絶望、被害者の欺瞞独善悪意を容赦なく晒していく。岡部が信じてきたそれまでの捜査方法が、いかに恣意的であったか気付くところは、やっとわかったの警察や検察は事件を「作る」とこですのよ、などと苦笑してしまう。だから冤罪が絶ない。

また、巻末の短編でかなり恐ろしいエピソードが提示される。その前の巻でも薪の秘密が小出しにされるが、ここでようやく第一話のエピソードとつながるのか、と思わせぶりな展開。
と思いきやそんなもん横において時間が遡り岡部視点の話になり、今回もこんな不安を読者に小出しにして次巻では映画のようなエンタメ展開ではぐらかすはぐらかす。

目が離せません。
薪の苦悩、岡部の理解、青木の疑問。 ★★★★★
岡部は見かけはごつくて怖そうだがいい人だ。初めは薪に反感むき出しだったが、次第に薪を理解していく姿が良かった。今では一番の理解者ではないか。それでも鈴木を自ら殺さなければならなかった薪の苦悩はずっと続くのだろうが・・・。それと、貝沼の事件があれほど影を落としているとは・・・。

青木と三好先生の関係は、本当に恋愛感情なのか?年齢差は今は普通にあることだからともかくとして、青木が三好先生に惹かれるプロセスがあまりに短くて唐突で。青木が自問自答しているように、鈴木の脳を見てしまったために三好先生を・・・の可能性は十分にある。これからどうなるのか注目したい。

治験薬の流出については私もいささか疑問だった。
岡部さんの視点で描かれる『第九』 ★★★★★
物語は現時点より3年前に遡る―。
貝沼事件の捜査により、薪さん以外の捜査員が皆いなくなってしまった『第九』。
その第九に捜査一課のエリート・岡部が配属される。
最初は第九や薪さんを嫌悪していた岡部だが、共にある事件を捜査していくうちにMRI捜査に対する考えが変わっていく。

今回は岡部さんと薪さんの出会い話がメインです。
岡部さん、結構好きなんで嬉しかったです。脇キャラが主役なのも良いですね。また時々描いてほしいです。
小池さんと曽我さんもこの頃、第九に来たんですね。貝沼事件後の第九はこの4人でスタートしたわけです。
薪さんが岡部さんに敬語使ってるのが新鮮でした(笑) 貝沼や鈴木の幻影に苦しむ薪さんが危うい…。
容疑者の家庭事情がリアルで身につまされます。介護で苦労している人は現実にもたくさんいる。
自分が同じ立場に置かれたら…と考えずにはいられませんでした。(だからといって殺人はいけない事ですが)
この話の他に青木君が主役の読切が収録されています。鈴木に似ていると言われ、彼を意識しだす青木。
今回は薪さんも青木君も鈴木の亡霊に苦しめられているように見えて切ないです。
薪さんや雪子さんと深い関わりがあった鈴木さん。彼は一体どんな人物だったのか?
この3人の過去もそろそろ描いてほしいですね。

勉強不足? ★★☆☆☆
う〜ん、この人は医療関係者をお猪口っとるんでしょうか? 治験薬が外に簡単に出回ったり。もしかして、この時代はそうなってるのかな? 岡部さんと薪さんとの出会いは、今を紐解くのに大切なエピソードの一つとして、内容は良かったです。