荒唐無稽じゃありません
★★★★☆
ある作品を別のメディアで翻案することを原作者が許可した以上、翻案者がそれをどういじくるかは彼なり彼女の自由だと思います。改変されるのが嫌であれば断るなり、過度の改変をしないように言い含めるなりを原作者がすればいいだけなのですから。それにそんなに原作に忠実なものがいいのなら原作だけ読んでたらいいじゃないですか。わざわざ漫画を読まなくても素敵な小説なんだし。リミックスやサンプリングが今の流行なのに、翻案は原作に忠実でなければならないといった根拠のない信仰は古臭い考え方だと思います。勿論作品に対する誠実さは必要でしょうが。この点に関しては原作者が原作を越えたと評している事、岡野さんがかなり古典(漢籍なら淮南子、易経、詩経、山海経等、古文なら紀記万葉から平安女流文学等)までを読んでおり、またそこに現代思想や民俗学(ソシュール、エリアーデ、折口信夫、白川静やデリダ等)を絡めて創作を行っているという努力家であることからも許される範囲のものであると思います。後半の意味がさっぱりだという人は上記の人達の著作をよめば理解できるようになりますよ。幾何と神秘主義による世界(神)把握は文明国が通る常道ですし、難解ではなく気取っているというほどでもないでしょう。むしろせっかく漫画というメディアでやる以上は、そうでなければできない岡野玲子の陰陽師が読みたいわけです。後は美麗なイラストに酔い痴れるだけです。漫画家が絵で気取らなかったら何で気取るのさってことで。
なぜエジプト?
★★☆☆☆
岡野版「陰陽師」、大好きな作品だった。途中までの評価は星5つ。「ファンシィダンス」の時のように、ちゃんとこっちの世界に戻ってきてくれると思っていた。しかし・・・・なぜエジプト?岡野さんは当時の時代に忠実であろうとするがゆえに、いろいろと調べすぎたのでは・・・と感じる。その結果、(言葉は悪いが)妄想の世界をマンガでも展開してしまったのでは・・・と。そこが残念だ。ただ、源博雅はいい男ですね。うろたえたりとまどったりしながら、晴明を助けるあたりが。
原作の100000分の1の価値もない
★☆☆☆☆
原作の行間から雰囲気を読ませる原作者の力量と比べ、なんと酷い出来かっ!原作者に敬意を払えっ!☆一つの価値もない!10巻まで中古で購入したが6巻までしか読めなかった!作者の一人よがり以外の何者でもない。原作者の評価まで貶める醜いまんがだっ! shame on you, Reiko!!
これは・・・・
★★☆☆☆
原作が夢枕獏となっているなら、あくまでも原作に沿ってほしい。
この作品がイケナイというのではない。
原作から離れるのであるならば、一旦原作での作品としては終了してもらい、
続陰陽師など、きちんと分けてほしかった。
残念でした...
★☆☆☆☆
10巻あたりまではそこそこ面白かったんですが。岡野さんが自我肥大を起こして暴走してしまい、さんざん迷走したあげく、エジプト神話あたりにちょっかいを出したなんとも陳腐なエンディングに落ち着いてしまいました。(やって欲しくないという意味では、夢オチ並みのしょうもない終わり方と申せましょう) しっかりと人間の描ける作者ではないので、もともとすべてが記号のような希薄な世界ではあったのですが、最後の数巻の観念論には辟易しました。