すでに晴明は自らを陰陽師ではなく「魔術師」と名のり、「時」をつなごうと画策します。数秘論的におおきな意味をもつギリシャ、そしてアレキサンドリア図書館!などが描写され、岡野さんがぎりぎりの賭けに出たな、という感じがして別の意味でも胸が高鳴ります。そして海からやってきた童満。その出現の仕方はボッティチェリの描くアフロディーテのようです。しかしはるかに暗く、怪しく、禍々しい妖気に満ちているアフロディーテ。絵の圧倒的な表現力においても、漫画史に残る最高到達点に存在しているこの作品のクオリティーをあらためて思い知らされる瞬間です。後は13巻において、岡野さんがもくろんだことの全てが明かされるのを待つのみです。期待しています。
セオリーは難解ですが、一時期のギャグも回復して、面白みが戻りつつあります。
12巻で完結かと思ったら、完結は13巻だそうです。
素人が読んだ(見た)だけで解るのは危ないことだし、玄人が
この漫画を見ただけでバリバリ活用出来るなら尚危ない。
だからこそのフィクションであり逸脱なのだと思いたいです。
ただ・・・言葉の理からすれば、最初に宣誓していた(したのか?)
とおりの十二巻に修まらなかったのは、この作品(あるいは著者)に
とってあまり良くないことなのかも・・・?とは思います。
(評価の星が1つか2つ余分に減る程度のことではあるが・・・。)