岡野玲子の話は後々になると自分だけの世界に入り込んでしまうのですがこの巻は一巻に続いて楽しめると思います。話の中で内裏を四縦五横に切るように藤原基経が九字の秘術に基づいて平安京を設計した話から幾重ものパラレルワールドが168箇所の四辻でクロスするということになり9字の秘術が実はパラレルワールドへ通じる門を開く秘術なんだという話になるところがあるけどこれは作者に是非ビジュアルなモデルを描いて貰いたくなりました。何でそう言えるの?みんなこれを読んで納得してるのか疑問になります。
それはさておいて、この巻では『くちなし』の話と魑魅魍魎の親玉である菅原道真が民部卿元方の娘祐姫ともう一人鏡魔法で帝に祟ろうとした広姫を叱り付けるあたりが面白いですよ。