桃園の柱の穴より児の手の人を招くこと


源博雅
朱雀門の前に遊びて鬼の笛を得ること

この巻は、俗な人々の政治的な思惑に、利用される阿倍晴明の
苦悩を収録しています。また、このシリーズは陰陽道とは「何
？」ということを、源博雅に説明する安倍晴明という構図で、
読者にも説明してくれていますので、わかりやすいものでした。

太極図や、☆印に秘められた、五行の解説などは非常に面白み
があり、高校世界史でまなんだ、陰陽五行説を少し掘り下げた
知識を得るのにも良いテキストだったと思います。

また、これが次の巻からの展開に必要な基礎知識になっている
のだとも思います。

この巻はちょっと難しいです。
ウンチク好きの人にはとても楽しめると思います。
でも、7巻はすっごく面白くなります。
華やかさといい、奥行きの深さといい、別格の面白さです。
これから読む人は、6巻で挫折せずに、ぜひ7巻までたどり着いてくださいー！！！

安部晴晴のマークである星型と、対極図の関係を描いたものは面白いし、陰陽師と図形というつながりは意外でした。陰陽師といえば、物の怪とか、霊みたいな非科学的な感じというイメージがありますが、この図形の話はなんだか数学の授業で習いそうなものです。

そして今回も博雅が弄ばれている感が否めないです。彼のそんなカワイイところがとても魅力的ですね。