69年にリリースされたジョージ・ハリスンのソロ2作目。実験音楽や詩の朗読、ドキュメンタリーといった音楽物以外の作品を専門に扱うレーベルとしてスタートしたばかりのアップルのサブ・レーベル、ザップルから、ジョンとヨーコの『「未完成」作品第2番~ライフ・ウィズ・ザ・ライオンズ』と同時発売されたものだが、結局この後にザップルから作品が出ることはなかった。
内容はというと、当時出たばかりのムーグ・シンセサイザーをフィーチャーした実験音楽集。傑作『アビー・ロード』におけるシンセ導入のきっかけになった作品と言われているが、そうした点を除けば、かなりコアなマニア向けのアルバムだろう。ジャケットのイラストもジョージの作。 (木村ユタカ)