表現アートセラピー 創造性に開かれるプロセス
★★★★☆
カール・ロジャースというクライアント中心主義を唱えた有名な心理学者の娘さんの書いた本で、初めの印象は難しい専門書かと感じられるかもしれませんが、無理なく理解できますし読み進むうちに不思議とカウンセラーを受けているような気持ちにさせられますね。自己を表現するという原始的な行為が否定されがちな現代社会において、押しつぶされそうになっている私たちがアートやダンス・文章などに想いを託して子供の頃に封印されていた自己を再び自由に表現できるようになるという導き書のような感じを受けました。
クライアントを中心にしての考え方や、感性に乏しい現代人の今後の不安など興味深い内容だと感じました。