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ロストハウス (白泉社文庫)

価格: ¥590
カテゴリ: 文庫
ブランド: 白泉社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:大島弓子/著 出版社名:白泉社 シリーズ名:白泉社文庫 発行年月:2001年06月 関連キーワード:ロスト ハウス ハクセンシヤ ブンコ ろすと はうす はくせんしや ぶんこ、 ハクセンシヤ 7020 はくせんしや 7020、 ハクセンシヤ 7020 はくせんしや 7020 幼い頃に住んでいたアパートの隣の住人が忘れられないユリ。毎日、部屋の鍵をかけずに出かけていくその隣人は自分に解放区を与えてくれたのだ。少女の遠い憧憬を描いた表題作ほか4編を収録。
90年代の大島先生 ★★★★★
大島先生は、70年代から今まで、ずっと現役である。
彼女のピークがいつだったか、などと考えるのは野暮というものだ−この文庫本を前にしては。
90年代の諸作品がおさまっている。特に素晴らしいのは表題作「ロスト・ハウス」。
いつもの、70年代「バナナブレットのプディング」の彼女、80年代「綿の国星」の大島先生の漫画が、ここにある。
コンテンポラリーである。お世辞抜きで。まったくダサくないし、けど無理している感じもない。
「24年組」の漫画家さんたちがキラキラ光っていたころの大島漫画から、彼女はまったく衰えていない。この「ロスト〜」の力は2008年の今だって光っている。「F式蘭丸」にだって匹敵するといっていい。
表題作以外にも佳作ぞろい。彼女のまなざしは90年代でも健在だったようだ。70年代、80年代の(素晴らしいことには変わりないが)大島漫画しか知らない方はぜひ手にとって欲しい。
90年代であっても、大島先生はリアリズムを失っていないことが、この文庫からはっきりわかる。デビューしてから今まで、大島先生の本質は常に「現代」であった。
目の前がキラキラ ★★★★★
大島弓子作品には、合う人と合わない人なるものがあるらしいのです。そして私はどちらかで言えば「合う」方です。
けれど、自分の生きている世界が窮屈に思えたり、息ができないと感じたり、目に見えないけれど何かに圧迫されているような、そんな息苦しさを感じたりしている人は少なくないと思うのです。
そして、それをどうにかして吐き出して(人によって消音枕だったり、秘密の場所だったり、日記だったり、カラオケだったり、風呂場で泣くことだったり)、日々生きている人に、この本はうってつけだとおもいます。
ラストまで読み終わった時に、目の前がキラキラしているように感じますよ。少なくとも私は、あー自由なんだ、と思って、世界をいとおしく感じられるようになりました。その事をすぐ忘れちゃうんですけどね。そしたらまた読むのです。
辛い話を淡々とシンプルに ★★★★☆
 辛い話でも淡々とシンプルに描かれることで読みやすく、
より効果を増しているように感じます。

表題作「ロストハウス」
人は、子供の時になぜ遊び場が必要なのか。いい遊び場を
もたぬ子供はどうなるか、そんな話として
も読めるし、また大人も縛られていないか、自分らしく
ある場所が必要なのでないか、という話とも読めました。

主人公の女の子は、過去に1つだけ心のよりどころがあって
1つじゃ難しいんだけど、でもそれが救いになるんですね。

同時収録「八月に生まれる子供」
若干18の少女に訪れる理不尽な出来事。しかも「幸福の幕開け」
だったはずの日に。ハッピーエンドではないと思う、けど
前向きな最後。「どんな大変なことが起こっても救いはある」

というのを見せられた気になりました。

他はユートピアを求めて、田舎で自給自足をはじめる
カップルの「青い固い渋い」
山林維持費用を稼ぐため上京してきた少女と、文通以外に他人と
交流を持たぬ大学生の話「クレージーガーデン」
が収録されています。この2点は、上記の2点に比べると
やや平凡に思えます。

大島弓子は流し読み出来ない ★★★☆☆
文庫本サイズでマンガとくれば通勤電車で読むのに最適だと思った。
でもそれが間違いだと気がついた。
2Pのあとがき漫画を含めた7作はけっして長編ではないと言うのに
1回読んだ位では内容を把握しきれないのだ。
現実では起こり得ない内容のせいなのかも知れない。
何度か読み返しても飽きないのが不思議だが、読み返す事で新しい発見もある。

つくづく不思議な漫画家だと思う。大島弓子って。