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世界がもし100人の村だったら 完結編

価格: ¥1,260
カテゴリ: 単行本
ブランド: マガジンハウス
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今年、3時間で読む本 ★★★★★
弱冠29歳でハーバード大学の経済学部教授になったジェフリー・サックスの、「市場主義」は絶対ではないという主張が紹介されている。自治体が提供する公園や図書館、そして公立の学校や病院などは、市場がつける「価格」がないので、とかく切り捨てられがちだけれど、健全な社会には無くてはならない存在だという。資本主義世界のフロントランナーたるアメリカの名門校の逸材教授の説くところは重い。今年一年、3時間だけ本を読む時間が与えられるとしたら、迷わずこの本をお勧めする。翻訳も確かで信頼できる。by 金子
豊かさとはなんだろう? ★★☆☆☆
シリーズ最初の『100人の村〜』が出た時から刺激を受けてきたけれど、今回読んで、かなり違和感を覚えた。

後半にインタビューが載っている経済学者ジェフリー・サックスの発言にはこの本以外で触れたことがないので真意をはかりかねるけれど、彼が言っているような“「先進国」が「途上国」を貧困から「救済」する”という構図は、正しい認識だろうか?
歴史を考えれば、そして今の世界を正確に見ていけば、これはけっして「救済」なんかじゃない、「責任」だろうと思う。
だって、未だに先進国の「豊かさ」は、途上国からの「搾取」によって成り立っているのだから。

そして、「豊かさ」についても疑問が残る。
医療・教育・福祉、そしてインフラ整備…、それらが重要であることは否定できないけれど、その価値基準も結局、ヨーロッパ型の近代思考によるものじゃないだろうか。
P12にある<100人のうち26人は電気が使えません>、その26人を不幸だと考えるのは、近代思考の偏った見方だ。電気が使えない村は、それ自体で不幸ではありえない。私も多くの途上国で電気も水道もない生活をしてきたが、それ自体は決して不幸じゃない。

そういう生活を不幸たらしめているのは、「先進国」とやらで生きる私たちの「普通の生活」だ。

不幸な「途上国」の人たちに何をすればいいか?という発想では、世界は変わらない。
問題は、「先進国」の搾取だろう。
そして、彼らの生活を「発展途上」などと考えているうちは、世界はかわらない。
豊かさの尺度は一つではないのだから。

アフリカの村の人たちはみな、裸足だった。
だから私も裸足で過ごしていた。
靴など必要なかった(もっとも、ひ弱な私は森の中ではサンダルをはかずに歩けなかったが…)。

自分の基準で人を不幸と判断するのは、もうやめにしたい。
ここは「先進国」なんかじゃないし、あそこは「途上国」なんかじゃない。
それを思考のスタートにすべきじゃないだろうか。
簡潔で質の高い読み物 ★★★★☆
誇張することもなく、悲壮感を漂わせることもなく、事実を数値で淡々とつづっているため、読者自身が客観的に現実を見ることができると思う。「お涙ちょうだい」とは違って、より切実に訴えるものがある。
未来に希望を ★★★★★
数字と写真の組み合わせが素晴らしかったです。数字はとかく、抽象的で、遠い世界の話のように、自分との距離を引き離してしまいがちですが、写真の中の人々の視線、姿、は内容をぐっと身近に引き寄せる不思議な力をもっていました。完結編というのが残念です。
地球の再発見をみんなでできたら! ★★★★★
まず、最初に目に飛び込んでくる美しい写真の数々。写真を見ているだけでも、それぞれの現実が垣間見られて、考えさせられてしまう。でも、おそらく、大人が見るのと、子供が見るのとでは、写真だけに関しても、理解することや目にみえてわかってくることは違うのではないでしょうか。一家に一冊持って、年配の人から子供まで、家族みんなで感想を話し合うというのも、いいかも知れません。国連ミレニアム開発目標については、一般的に周知のものとなるには、なかなか難しい点もいくつかあるのではないかと思いますが、この本のように、まずインパクトのある写真とわかりやすい説明でつづってから、ミレニアム開発目標の説明がしてあるので(この説明も簡潔です)、大人から子供まで、結構入っていきやすい内容ではないかと思います。小さな本なのに、この一冊で、みんなが地球の再発見をすることができるのですね!できるだけ、多くの人たちにこの本を読んでもらいたいと、つくづく思いました。しかも読んでいて、勇気をもらえる一冊です。私たちみんなの未来は、私たち一人ひとりが、現実を見つめて、考えていかなければ!