歴史を踏まえた良書
★★★★★
歴史を踏まえた、男性服飾の良書です。男性ファッションの本は、女性が書くと、服飾の歴史を無視したセンスのみの視点による「オジサン改造講座」的なものになりがちですが、中野さんは、その点をしっかりと押さえていて、信頼に足る著者だと思います。ヨーロッパの歴史の本とも言っても良いといったらほめすぎか?
無題
★☆☆☆☆
文章の至るところに「ネット言語」を多用しているのが不快だった。()付の説明や反語、「であるけれども。」などのセンテンスの止め方、「最高」「凄い」などのチャチな修辞の羅列などなど・・・。「男が憧れた男たち」との副題だが、言うまでも無く著者の「女性視点」が徹底されており、男が読んでもピンと来ない。本書の冒頭で「ダンディズムとは何か」について、あるテレビ番組で「定義づけられてない」と批判しているが、この著書でも明確な定義づけはなされてない。著者独自の見解が非常に薄いと感じた。
ますますファンに!
★★★★★
中野女史がテンポ良いタッチでレクチャーしてくれるような錯覚を覚えます。鋭い切り口で「ナルホド!」と、一人で笑ってしまうのは私だけでしょうか?周囲にいる男性はどのタイプ?「モードの方程式」とはまた違ったジャンルのこの本で、ますますファンになった私です。是非ご一読を!!
薫り高い文化史に満足
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タイトルの「ダンディズム」という言葉だけに惹かれて購入するとファッションの本という捉え方になるかもしれないが、本書はより幅の広い薫り高い歴史文化の世界へ読者を誘う良書である。ちょっとした空き時間にその時の気分で開く頁から、様々な深い学殖に根ざした文化の逸話を楽しむことが出来、多忙な現代人にに対する素敵なプレゼントにもなる筈です。
読み応えあり。男性も女性も。
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いまは無きメンズスタイル誌のカリスマ的存在『Gentry』誌の連載企画「ダンディズムへの招待状」「ジェントルマンの履歴書」をベースに『UOMO』誌連載(現在は連載終了)の「エレガンスの社会学」をプラスし加筆修正したもの。
個人的には序章、第1部、「プリンス マイケル オブ ケント」、「ジェイムズ・ボンド」、第3部の3章から、が非常に面白く、興味深く読ませていただいた。紳士協定、男らしさ、ダンディズム、ひいては世界平和まで。。。(笑) 規範無き現代社会において、男の生き方のメルクマールになる、いろいろなことに思いを馳せる妄想スイッチ。また単純に人物伝としても面白い。過去のダンディたちや英国のボリス・ジョンソンなどについて、こんなにエピソード満載で面白おかしく書いたものはなかなかお目にかかれない。
本のサイズも絶妙で、手に持って読むのに軽くて適度に軟らかい(表紙含め)。
多少なりとも興味を持ってこのレビューを読んでいる方にはとにかくお勧めなので、購入して損はないはず。