ドイツ語を勉強する際に、英語との相違点を積極的に取り出し、進めて行くのは有効であるし、有益でもあると思う。ドイツ語の習熟度をより早めるだけでなく、英語の理解をも深めるからだ。

本書はドイツ語の文法を初学者に導入しているだけでなく、英語もかつては保守的なドイツ語の文法にどれ程近似していたのかを実に分かり易く説明している。本書を読むと、ドイツ語と英語、或いは西ゲルマン語（高地ドイツ語・低地ドイツ語・オランダ語・英語）がお互いにどれ程深い関係あるのか実に良く分かり、大変勉強になる。

ドイツ語の補習用としてだけでなく、英語との関係から見た参考書としても実に面白い。お陰で、進み難かったドイツ語学習が早まった感すらある。ドイツ語学習者には是非お薦めする。

これは、第２外国語で「間違って」ドイツ語を選択してしまったと後悔している大学生たちすべての救世主になり得る素晴らしい参考書だ。すべての文法事項、例文、etc.において、英語と比較対照させられていて、従来のドイツ語の教科書では分かりにくかった事柄が、英語との比較ですっと頭に入ってくる。しかも、入門レベルにとどまらず、深いところまで説明が行き届いているので、かなり使える。