経営戦略と戦略プロセスの管理を新しい管理会計で統合するというアイディアがわかりやすくかかれています。訳者あとがきに、「この翻訳書が日本経済の再生にとって無限の役割を果たしうると信じたからこそ、本書を完成させた」とある。この本を読み終えて、このあとがきに大いに共感を得た。翻訳書によくあるわかりにくさはまったくといっていいほど感じさせない良訳であると感じました、更に、原書では解かりにくい点についても豊富な訳注が用意されており、原書のみを読むよりもはるかに解かりやすかった。いま資本主義圏でどのような競争が起きており、それに対してどのような管理メジャーをとるべきか真に示唆に富んだ本であると感じ多くの管理職の方々に読んでいただきたい本のひとつです。
また!本!!書を読むにあたって、M.ポーターの「競争優位の戦略」を読むと参考になることが多いと思います。ポーターのバリュー・チェーンが発端となって、バリュー・チェーンを構成する活動のコストと価値に焦点を当ててABC/ABMの出発があったような気がします。