世界観
★★★★★
7巻あたりで一度あからさまにネタ切れでしたが
9巻10巻でも盛り返しました。しかしこの本はやはり世界観を楽しむ物でしょう
何ともいえない古風で、ゆったりした時間軸ははまる人にははまりますね
傑作『香る闇』を含む最終巻に相応しい一冊。
★★★★★
今までの9本の作品の中に、好きなストーリーが一話でもあれば、10巻を買うことをお勧めします。
私は評論家ではないので、個人的な感想を2点だけ述べさせていただきます。
まず、本巻収録の「香る闇」は、漫画の第二巻もしくはアニメ版の第6話の「露を吸う群れ」に背景の思想が似ていて、どちらも私は大好きです。人生のどうしようもない報われなさを埋める為に、曖昧で不確かな存在である蟲に頼ってしまう人間の弱さを消極的ながらも肯定する姿勢は、ギンコの設定というよりも、直接作者の深さに触れている感覚を与えてくれます。
次に、数々の伏線の未回収に関しては読者の意見の分かれるところでしょう。しかし、巻数を稼ぐことに興味の無い作者らしい終わらせ方だと私は思います。逆に伏線を拾って作品を作り続けていった方が、今までの世界観を壊してしまうのではないでしょうか。正直言って、10巻で終わらせると言うことは素晴らしく潔い引き際です。多くの読者層が既に存在し、アニメ化・映画化の実績があるということは、惰性で作品を作っていってもある程度稼げる見込みが充分あるはずなのですが、作者も出版社もそれをしなかったわけで、これは尊敬に当たることだと言えます。
関係者がこの作品を愛していたんだなぁと実感させられました。(ただ、もう少しこの世界を味わいたい私にとっては、いくつかをムック本で回収してくれることを望みますが。。。)
降幕か・・・残念だ。
★★★★★
「ヒトは山から外れていく事となる山の声の届かぬモノになる」
「そんなモノがあっていいのか」
という蟲の言葉にギンコが発した
「外れはしない 決して
ヒトも ヤマの一部にすぎないのだから」
という言葉が印象深かった。
山に育まれたヒトが良い意味で独り立ちを始めたのか?
それとも、自然から外れた異質な存在に変貌しようとしているのか?
これは現代にも通じるテーマではないのか?
とても考えさせられる。
唐突すぎやしませんか?
★★★☆☆
友達から紹介され読み始めてから毎年1刊の発売を楽しみにしていました。
終わり方としては中途半端な感じがします。まだまだこれからと言ったところで終わってしまい、自分としては「あれ?もう終わり?」という感じです。
伏線が色々とあったにもかかわらず、謎の残る終わり方になってしまったと感じました。
大好きな作品なだけに、少し残念です。
降幕の刻
★★★★★
泣かせようとしてるわけじゃないのにすごい感動してしまった。
この世には見えるものがあり、見えないものがあり、すべてのものに居場所があり、死があり、繋がっている。
それは今でも変わっていないけど、忘れてたそれを思い出させてくれる漫画だった
10巻で終わるのも区切りが良い。
大好きな漫画なので是非読んで欲しい。