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東大落城―安田講堂攻防七十二時間

価格: ¥1,450
カテゴリ: 単行本
ブランド: 文藝春秋
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あの日、ここで・・・。 ★★★★★
安田講堂の前に立ってみた。昭和44年1月、学園紛争の山場となった現場。しかし、今の安田講堂前は、そんな過去はなかったかのような平和な空間だった。天気の良い日で、目の前の芝生には子ども連れの親子や学生が寝そべっている。近くでは催し物のビラを配る学生や、東大ブランドのせんべいやまんじゅうを売っている人たちが居る。ここを舞台に、あの大変な攻防戦が・・・。時計台放送が・・・。しみじみと時の流れを感じた。

佐々氏のこの本は、現場にいた氏だからこそ書ける迫力に満ちている。その時代を知らない私にも、臨場感を持って迫ってきた。お勧め。
世の管理職必読の組織論... ★★★★★
私が佐々さんの作品に初めて触れたのはこの東大落城の単行本でした。その後文庫化された後も手軽に読みたいので、こちらも購入しています。
殉職者まで出しながらも強い同士の結びつきのもと、任務遂行していた機動隊員の方に感情移入しつつ読みました。
また、「警察戦国時代」の当時、優柔不断な上司を部下達が突き上げる一方で、最も危険な場所に隊長自ら先頭をきってとびこんでいく様子など、最近の会社ではなかなか見られない管理者像が印象に残っています。
「なぜ?」という問いを通して現代が見える気がする ★★★★★
著者のノンフィクションはとにかく良質です。事実に冷徹で、それでいて熱い血のたぎりが感じられる。
硫酸の雨を降らして、ガソリン撒いて火を付けて、コンクリートの固まりを投げつけて。「機動隊を10人は殺してやる」って…。
こうまで凶暴に、なぜなれたのか。人間の奥底に秘められている激しい闘争本能の表れだったのか。
読みながら「なぜ?どうしてここまで?」と感じた疑問に対し、著者がエピローグで「連帯への憧れではなかったか」と答えを
示してくれています。
であれば、その憧れすら表立って言えなくなってしまった、あるいはそんな憧れが自分の内にあることすら気付けなくなった
現代の状況と、本人以外には理解不能な変な犯罪が増えているという事実とは、無関係ではないかも知れない、ですね。


歴史を刻む安田講堂 ★★★★★
「安田講堂」ときいても、何も感じなかったのは、それが全共闘時代の
代名詞とも言える攻防をおこしていたとは知らなかったからだ。

今でこそ、こんな学生運動がおこることは少ないだろうが、それは
世代の違いなのか、時代の違いなのかは、言えない。
これは、時代が作った事件であるとも思える。

身近な両親・祖父母の青春の時代に、何が有ったのか・何を考えていたのか。
学生は、篭城してまでの抵抗に、どんな理想と信念を抱いていたのか。
そうまでして貫きたい信念を、今の日本はもっているのか。

ただの事件紹介として読むことができない一冊だ。

時代の潮流を警察側の見地から克明に記録した良書 ★★★★★
 我が国における最高学府である東大に通うようなインテリ達までも、いとも簡単に取り込んで「日本赤化の尖兵」に仕立て上げた共産主義・社会主義とはいったい何なのか・・・・

 地上数十メートルから投下された石がどれほどの破壊力を持つのか、暗算で瞬時に答えが出せるくらいの知能を当然持ち合わせているはずの秀才が、目をつり上げて警官隊に投石をしている場面を思い浮かべて気分が悪くなりました。 サリンガスを平然と製造し散布したオウムの悪魔どもと姿が二重写しになったからです。

 この本を著した佐々淳行氏は、まさにその修羅場で「ハシカに罹った秀才」達を制圧すべく職務を遂行されたわけで、生温い日常にどっぷり浸かっている私には到底真似ができるわけもなく、只々尊敬あるのみです。安田講堂に立て籠もり、頭デッカチではねっ返りのヒヨッコ達が何を考えていたのか・・・・また、そのヒヨッコたちを怪我させないように気を配りながら制圧行動をとった警官達が何を思っていたのか・・・警備陣の舞台裏を垣間見られた感じがして、一時間ほどで一気に読み終えてしまいました。
 
 当時のような脅威が表面的になくなった今日(実際にはたくさんあるのですが・・)、警官のサラリーマン化と緊張感の喪失により質の低下と治安の悪化を招来していると考えるのは私だけでしょうか・・・・・・