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ゆたかな社会 決定版 (岩波現代文庫)

価格: ¥1,598
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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必要なのは揺るぎない視座 ★★★★★
戦後大復興を遂げた1950年代のアメリカ社会において、これまでの経済学の通説に真っ向から疑問を呈し、現代資本主義の在り方に異議を唱え衝撃を与えた経済学者ガルブレイスの古典的名著。

生産性向上によるゆたかさを価値として追求された経済理論の延長線にある不平等、貧困、環境問題、格差社会という現代社会が直面する様々な問題を考える際にも非常に有効な一冊です。
素晴らしい ★★★★★
経済学者の本ですが、数式や難しい専門用語は一切なく、文章も魅力的。
原本の初版が出版されてから半世紀以上立ちますが、今でもその輝きを失っていません。

先進国でもトップクラスの低い国民負担率を誇る日本は、この本が示した市場経済の欠点を余す所無く体現している様に思います。
教育部門への投資は非常に軽んじられているし、再分配や都市環境に関する議論も活発というにはほど遠い状況です。中学校では「神の見えざる手がなんとかしてくれる」と教えられますが、肝心の神様を誘惑している広告産業の存在については教えてくれません。

現代社会の様々な問題を考えるにあたって、非常に大きな助けになる書籍だと思います。
不平等、貧困の新しい地位 ★★★★★
1958年に初版が、1969年に第二版が出ている。
50年経過して、ガルブレイスの説が、現実のものになった。

不平等、貧困の新しい地位が、アメリカの深刻な現実になった。
ゆたかな社会の曲がり角が、2008年の特徴だろう。

ガルブレイスを呼んでいた人たちが、判断を誤ったのはなぜだろう。
理論を軽んじたのだろうか、歴史から学ばなかったのだろうか、
現実に押されてしまったのだろうか。
豊かな社会における貧困を考えるために読んでみませんか ★★★★☆
経済音痴の私でも面白く読めました。
豊かな社会に貧しい人々がいる。これが先進国における
国内問題としての貧困の姿でしょう。
豊かな社会における貧困をどうするか。このわが国喫緊
の課題を考える上でたたき台となりうる一冊です。
最後の「新しい階級」の話が面白い。
「階級」って手垢にまみれた古い言葉ですが、でも
未だ生きた言葉なんだなとしみじみ思いました。
社会的バランス論の今日的重要性 ★★★★★
ゆたかな社会では、喫緊の必要はほぼ満たされているために、それでもなお消費支出を増やすよりは、不測の事態に備えて貯蓄することになるだろう。つまり、財布のヒモが堅くなる。そのため、堅くなった財布の紐を緩めさせるための、あの手この手の誘惑=広告の重要性が増す。あってもなくてもよいような需要に人々を引き付けるためのあの手この手の工夫が凝らされるのと対照的に、医療や教育など、より基本的な必要がみたされていない人が放置される。このアンバランスさをアンバランスさとして問題視するのが、ガルブレイスの「社会的バランス論」だ。

そこで、課税と喫緊の必要をみたさねばならない人への補助を通じたバランスの回復が目指されることになる。実際、北欧の福祉国家形成にも影響を与えたそうで、今日、社民的なものを考える上でも大変重要な古典だと思います。