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にせ《マルコ・ポーロ》 (ハヤカワ文庫SF ロ 1-371 宇宙英雄ローダン・シリーズ 371)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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欺瞞戦艦にせ《マルコ・ポーロ》を撃破せよ!快調ローダン・シリーズ第371巻。 ★★★★★
ラール人の欺瞞戦艦にせ《マルコ・ポーロ》VS帰還した人類の新造戦艦《ソルセル=2》の対決とケロスカーの特殊装置ベラグスコルスの調整により故郷銀河への帰還を目指すローダン一行の苦闘を描く大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第371巻。本巻の執筆者は、人気と実力を兼ね備えたエーヴェルスとダールトンです。ラール人の仕掛けた欺瞞作戦が決着を迎えるアトランの故郷銀河編に続いて後半から3ヶ月振りに(本物の)ペリー・ローダンが登場します。ブランクが長くても発端からすぐに記憶を呼び戻しぐいぐい引き込む筆力には本当に感心させられました。
『にせ《マルコ・ポーロ》』H.G.エーヴェルス著:アトランとツバイらは、事情通に騙され欺瞞惑星を破壊したにせ《マルコ・ポーロ》を撃破すべく新造戦艦《ソルセル=2》で急行する。本編は途中で遭遇した謎の国家「巨峰イオタ」の冒険とミニ宇宙戦の豪華2本立てで、どちらも予想外の結末を迎える大満足の面白さです。『試練の帰還』クラーク・ダールトン著:ローダンらはケロスカーの計算者ドブラクと共に強奪したベラグスコルスの調整を続けていたが、ツグマーコン艦隊の活発化を察知しグッキーを含む偵察隊を派遣する。本編では宇宙船《ソル》で生まれた人間が故郷銀河への帰還を望まない新旧人類の意識差とグッキーが敵の惑星で危機を迎えながら異人の子供達と友情を結ぶエピソードに、ダールトン本来の人間味溢れる作風を感じました。
本巻の翻訳者、五十嵐洋氏のあとがきは依光先生の画の思い出話1頁の短縮版です。工藤稜氏の表紙イラスト第4弾、イオタナーのエキゾチックな美女ナタリーは妖しげな魅力一杯で、我らがグッキーはリアルで良いですが次は表情豊かな絵柄も見たいです。最近のシリーズの充実振りと面白さには最高に満足していますが、唯一もう一度昔みたいに下らないギャグや冗談で笑わせてくれたらと願っています。