相互依存論の書として有名な本書ですが、コヘインのAfter Hegemonyと比較して読むと、本書の方では国内レベルの話なども射程に含められている点など、理論的に何を容れて何を捨象するとか、その結果理論的な説明力や精緻さ、対象範囲がどうなるかという点も参考になりそうです。
この第三版では、グローバリゼーションについての議論が1パート分付け加えられて、それまでの相互依存論の概念の延長上に定義・考察されています。その意味で、国際関係論の発展という観点からも参考になるところがあります。
翻訳は出ていませんが、論理展開も分かりやすく、比較的読みやすい一冊です。