ネオネオ論争の代表的文献
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コヘインによる”Neorealism and its critics”と並ぶ、ネオネオ論争理解のための主要論文集である。
「アナーキーな国際システムの下で、国家は対立を選ぶのか、協調を選ぶのか?」
この問に、リアリスト、リベラリストが知力を集中して議論した。結局、リアリストであるグリエコの「相対利得問題」の提唱により、一応の収束を見た。
今日、リアリズムはリベラリズムをも包摂する勢いで、ラショナリズムの代表的な位置に立ち、コンストラクティヴィズムとの論争を繰り広げている。
この現在の論争の起源としての「ネオネオ論争」理解に、本書は欠かせない。