イジメと霊能力者の出現
★★★★★
2巻の内容は、学校に通い始めた良に対するイジメが中心となっています。
難読症ゆえに勉強ができなければ馬鹿にされ、逆にマジシャンとして頭角を表せば生意気だとイジメられる。
良い子でいたいのに、良に対する僻みを持て余すクラスメイト。
面倒を嫌う無責任な教師。
反面、早速仕事が舞い込んでくるマジシャン業。
こちらは人の心を読む自称霊能力者、サカキ シンが現れますが、良は彼をマジシャンであると直感します。
「君の才能が涸れた後、彼が去っていくのが見える」
良の不安を煽るような事を言うサカキに、良はどう対抗するのか?
答えは単行本で確かめてみて下さい。
良の為を思って声をかけてくる、おじさんや先生でさえも、良を理解する事はできない。
「どれだけ簡単に、人が人を見捨てるか、俺は知ってる。いくら願っても、決して奇跡が起きないって事も」
傷付かないよう何事にも期待できなくなってしまった良に、救いはあるのか?
ラストの演出に号泣しました。
この作者さんの作品は、はっとさせられる台詞が多々あり、読んだ後ずしんと心にきます。
一度読むと忘れられないものばかり。
表紙とはだいぶ雰囲気が変わる
★★★★★
マジックを行う時のカッコイイ主人公を表現していると思うのですが、
作中に見られる普段の彼は、表紙のイメージとはまた違います。
背伸びをしてクールに振舞いながらも、
明るく素直で子供らしい面も多々見られ、
とても生き生きと描かれています。
ここ数年読んだ中で、一番好きになった漫画です。
老若男女が楽しめる作品です。
魔法を信じるかい?
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すごい。
人物描写のみならず卓抜したプロット、ストーリーテリング。
決して派手な漫画ではないが必ずや多くの人の心に染み入る良作。
大人びた少年と純粋な大人の対比は読み手にとっての両面性でもあり
理想と現実のハザマで傷ついたり苦しんだり、そんな中で愛を求めて
いる主人公の姿に胸が熱くなる。
人生はマジックのようにうまくはいかないけど、「1,2,3」と
唱えたらひょっとしたら魔法がかかるかもしれない。
大事なのは信じること、行動すること、せつない描写もあるけど
読後感はすごくいい。きっとこの作品はもっと売れるだろう。
そんな世の中だったらいいなあ、と思う自分がいる。
この本と出会えて良かった
★★★★★
マジックの世界を題材として難読症の少年がさまざまな困難を乗り越えて
成長するお話です。第2巻では学校生活編「マジックアワー」と、
メンタリストとの対決編「セカンドサイト」の2編が収録されています。
学校生活編では、少年の頑なに固持していた社会への警戒心が、
あるきっかけから少しずつゆるやかに解きほぐされていくようすが
とても感動します。また他の方のレビューにもありますが
「人を信じられる幸せ」を感じさせられる内容でもありとても泣けます。
メンタリストとの対決編は、目で見えないセカンドサイトに翻弄され
ながら生きる人間たちの有様が描かれています。誰もが自分にとっての
正しい答えを探して、ある人はその問題から目を逸らし、ある人は
必死にもがいて生きている。そして、そんな生き苦しい中で主人公が
奇跡を願って迎えるこのお話のラストシーンはただ感動の一言です。
ぜひこの感動は実際に読んで感じてほしいと思います。
この本と出会えて良かった、心からそう思います。ぜひ多くの人に
読んでもらいたい、素晴らしい物語です。
やさしいものがたり
★★★★★
一人ぼっちの主人公をやさしく包むメッセージがたくさんあります。
きっと作者の思いもたくさん込められているでしょう。
疲れた方や元気のない方にぜひ読んで癒されてほしいマンガです。
おすすめです。