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漱石大全

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 古典教養文庫
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(第三版について)2017.2.27

1、以下の作品を追加で収録しました。それぞれの書かれた年度に入れました。
 (ただし、同じ作品の序などはその作品の冒頭にまとめました。)

人生 1896
猫の広告文 1905
『吾輩は猫である』上篇自序 1905
『吾輩は猫である』中篇自序   1906
『吾輩は猫である』下篇自序   1907
作物の批評 1907
高浜虚子著『鶏頭』序 1907
処女作追懐談 1908
文芸は男子一生の事業とするに足らざる乎 1908
明治座の所感を虚子君に問れて 1909
京に着ける夕 1910
マードック先生の『日本歴史』 1911
三山居士 1912
文士の生活 夏目漱石氏-収入-衣食住-娯楽-趣味-愛憎-日常生活-執筆の前後1914
『心』広告文 1914
『心』自序 1914
『心』予告   1914


(第二版について)2013.11.30
1、幾つかの誤植を訂正しました。
2、明治三十九年に「二百十日」を追加しました。
3、「草枕」の漢詩の部分に、読みやすいように改行を入れました。
4、見出しを工夫し、Kindleの「移動」メニューから直接各作品に行けるようにしました。


(夏目漱石について)
 夏目漱石は、森鴎外とともに日本の近代文学を代表する偉大な存在です。作品はよく考え抜かれ、文章は丁寧に書き込まれ、何度読んでも飽きることがありません。それどころか読むたびに発見があり、ますます味わいが深くなります。漱石を読むことで、間違いなく私たちの人生は豊かなものになります。
 夏目漱石は一八六七年、江戸の牛込馬場下横町(現在の東京都新宿区喜久井町)に生まれました。
 大学時代に正岡子規と出会い、俳句を学びます。帝国大学(後の東京帝国大学、現在の東京大学)英文科卒業後、松山で愛媛県尋常中学校教師、熊本で第五高等学校教授などを務めた後、イギリスへ留学します。帰国後、東京帝国大学講師として英文学を講じながら、「吾輩は猫である」を雑誌『ホトトギス』に発表。これが評判になり「坊っちゃん」「倫敦塔」などを書きます。
 その後朝日新聞社に入社し、「虞美人草」「三四郎」などを掲載。当初は余裕派と呼ばれました。いわゆる「修善寺の大患」後は、「行人」「こゝろ」「硝子戸の中」などを執筆。「則天去私(そくてんきょし)」の境地に達したといわれています。晩年は胃潰瘍に悩まされ、「明暗」が絶筆となりました。一九一六年(大正五年)、四十九歳で死去しました。

(この作品集について)
 この「漱石大全」は以下のように工夫されています。 
一、年ごとに分類・掲載
 漱石の作品を一九〇五年から一九一六年までの年ごとに分類して掲載していますので、漱石作品の進化をじっくりと感じることが出来ます。
二、年ごとに年譜を掲載
 その年の漱石の動静を月別に年譜形式にして掲載しています。
三、日本の出来事年表 
 その年の日本の出来事を年表形式で掲載していますので、どのような時代のどのような時に漱石がどの作品を書いたのか分かり、さらに作品の理解が深まります。
 

 青空文庫より年ごとに以下の八十四篇の作品を収録しています。
 
一九〇五(明治三十八年)
1 吾輩は猫である
2、倫敦塔
3、カーライル博物館
4、幻の盾
5、琴のそら音
6、一夜
7、薤露行

一九〇六年(明治三十九年)
1、趣味の遺伝
2、坊ちゃん
3、草枕
4、落第
5、二百十日
6、自然を写す文章
7、鈴木三重吉宛書簡

一九〇七年(明治四十年)
1、野分
2、文芸の哲学的基礎
3、入社の辞
4、虞美人草
5、高浜虚子著『鶏頭』序

一九〇八年(明治四十一年)
1、坑夫
2、創作家の態度
2、文鳥
3、夢十夜
4、三四郎予告
5、三四郎
6、正岡子規 
7、田山花袋君に答う

一九〇九年(明治四十二年)
1、私の経過した学生時代
2、永日小品
3、予の描かんと欲する作品
4、「それから」予告
5、それから
6、長谷川君と余
7、「額の男」を読む
8、満韓ところどころ
9、「煤煙」序

一九一〇年(明治四十三年)
1、元日
2、『東洋美術図譜』
3、門
4、長塚節氏の小説『土』
5、文芸とヒロイック」
6、「艇長の遺書と中佐の詩」
7、「イズムの功過」
8、思ひ出す事など

一九一一年(明治四十四年)
1、博士問題とマードック先生と余
2、博士問題の成行
3、文芸委員は何をするか
4、西洋にはない
5、教育と文芸
6、子規の画
7、学者と名誉
8、ケーベル先生
9、変な音
10、手紙
11、講演「中味と形式」
12、講演「道楽と職業」
13、講演「現代日本の開化」
14、講演「文芸と道徳」

一九一二年(明治四十五・大正元年)
1、彼岸過迄
2、余と万年筆
3、初秋の一日

一九一三年(大正二年)
1、「行人」
2、講演「文芸の哲学的基礎」
3、講演「創作家の態度」
4、野上弥生子の「傳説の時代」序
5、講演「模倣と独立」

一九一四年(大正三年)
1、講演「無題」
2、心
3、「心」自序
4、ケーベル先生の告別
5、戦争からきた行き違い
6、講演「私の個人主義」

一九一五年(大正四年)
1、硝子戸の中
2、道草
3、木下杢太郎『唐草表紙』序

一九一六年(大正五年)
1、点頭録
2、明暗

(その他の文章)
1、倫敦消息(一九〇四年)
2、岡本一平著並画『探訪画趣』序
3、虚子君へ
4、コンラッドの描きたる自然について
5、自転車日記
6、写生文
7、文壇の趨勢
8、僕の昔


(古典教養文庫について)

古典教養文庫は、日本のみならず広く世界の古典を、電子書籍という形で広めようと言うプロジェクトです。以下のような特長があります。

1、古典として価値あるものだけを
 これまで長く残って来たもの、これから長く読み継がれていくものだけを選んで出版します。

2、読みやすいレイアウト
 文章のまとまりを、適切な改ページで区切って、Kindleはもちろん、iPhoneやAndroidなどのスマートフォン、iPadなどのタブレットでの読書に最適化しました。また索引を付けましたので、目次から直接アクセスできます。
 青空文庫をベースとしている場合も、適切に処理してありますので、そのまま青空文庫の物をダウンロードして読むよりも格段に読みやすくなっています。

3、美しい表紙
 プロのデザイナーによる美しい表紙をつけました。書籍と関連づけられた美しい表紙で、実際の本を読むような感覚に浸れます。

4、スピーディーな改版
 紙の本と違い、誤植の修正や改訂などすぐに対応でき、刻々と進化を続けます。

5、手に入れやすい価格
 「価値ある古典こそ低価格で」のモットーから、古典教養文庫は、一番高い物で300円で、そのほとんどが100円となっています。