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倒錯の帰結 (講談社文庫)

価格: ¥900
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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メビウスの環 ★★★★☆
「倒錯」シリーズの完結編。「首吊り島」と「監禁者」という二つの作品の間に解決編が挟まれ、読者はどちらの作品から読んでも構わないという相変わらずの凝った趣向。東京のアパートを舞台にする「監禁者」と孤島が舞台の「首吊り島」を繋ぐのは、「倒錯のロンド」を思わせるミステリ作家志望の奇矯な青年。この青年と隣室の女の存在及び全体の構成で、作品を"メビウスの環"的構造に仕立てあげている。

「首吊り島」はその名前、見立て殺人、3人の美人姉妹等、明らかに「獄門島」のパロディであるが、読者が「獄門島」を読んでいるという前提で、遊び心のある事件を楽しませてくれる。トリックは全般的にやや弱い気がするが、「***」が犯人という意欲的な密室トリックにも挑んでいる。

青年の選ぶ密室ミステリ・ベストテンという形で、作品が列記されているが、これは作者の好みをそのまま反映したものだろう。この部分だけでも興味深い。読む者の頭の中も迷宮の環に落とし込む叙述ミステリの傑作。
三部作! ★★★★☆
三部とも見事にはまり だまされました
読み終えたあとの”なんだ~”と心地よいだまされ方が」たまらない
んですよね~
だけど この帰結のラストには少し拍子抜けして 星4つにしました
三部の最後の最後が少しかけてしまったかな~と感じでした
でも どれも内容はすごくおもしろく 読む手がとまらず ホントに
一気に読んでしまいました
”帰結”はとくに本の構成に凝ってて こういうの 私は好きです!
表からも裏からも読んで楽しめる!!
今まで 東野圭吾さんにはまってたのですが この方が どうやら 
私の中で一位になりそうです・・・
期待はずれもいいとこ ★☆☆☆☆
どこかでみたことのあるような話、
無理のある展開、
好感のもてない登場人物たちのが時折おこす不自然な行動、
稚拙な表現。
考えてみれば2つの物語が絡み合うという小説も
いままで全くなかったというわけではないし
アイディアという面でもそこまで評価できるのかどうか・・。
なんだか作者の自己満足しかつたわってきませんでした。
申し訳ありませんが、私にはあわなかったようです。
(以下ネタバレ)
とくにありえないと思ったのが
「監禁されている助けてくれ」というメールを送ってきた相手に
突然「密室の資料を送ってくれ」などと返信する場面。
大多数の人は密室の資料なんて持っていないだろうと想定されるうえ、
監禁されていると自分に訴えてくる不審な人物(しかも本当に拘束されている可能性もある)にその助言を求めることは、
きわめて考えにくいのでは。

そして清水真弓の「私も大人の女。あの女の背中をちょっと押して
おでんをおとしてやろうかなって、そんな他愛のないいたずら」という場面。
大人の女がそんなことするか?

正直、腹が立ちます。

著述が相変わらずすごい ★★★★☆
推理小説は以前と比べてほとんど読まなくなったが、この著者の作品だけは必ず読んでいる。
この著者の十八番の著述ミステリーにはいつも脱帽です。
だまされないぞ、と思っていたが、まただまされました。
現代を代表する推理作家の1人に挙げたいと思います。
ただ、最後のオチがどうなのかなあ~、という感じだったのが少し残念な気がする。
叙述と密室を融合させた意欲作 ★★★★☆
遊び的な要素が強い推理小説と聞くと、まず始めに清涼院流水が思い浮かぶのだが、これもそんな具合。