【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:栗本薫/著 出版社名:早川書房 シリーズ名:ハヤカワ文庫 JA 911 グイン・サーガ 118 発行年月:2007年12月 関連キーワード:クリスタル ノ サイカイ ハヤカワ ブンコ ジエ-エ- 911 グイン サ-ガ 118 くりすたる の さいかい はやかわ ぶんこ じえ-え- 911 ぐいん さ-が 118、 ハヤカワ シヨボウ ハヤカワシヨボウ 6942 はやかわ しよぼう はやかわしよぼう 6942、 ハヤカワ シヨボウ ハヤカワシヨボウ 6942 はやかわ しよぼう はやかわしよぼう 6942 〈グイン・サーガ118〉タイスを脱出したグイン一行は、それぞれの思いを胸にパロを目ざす。彼らを待つ者は?ガンダルは豹頭王に看取られ大往生を遂げたが、その最後の反撃にグインも重傷を負う。マーロールはグインに代わり、タイス伯爵への裁きを上申し、タイ・ソンは失脚、マーロールが新たなタイス伯爵となる。そして後夜祭の夜、脱出
何はともあれパロに着きました
★★★☆☆
タイスでもたもたしてた割に、すんなりパロ到着。
この事実でよしとしましょう。
作者の性格上、もう一波乱あるかとも思いましたが、期待を裏切られた反面、期待どおりだった場合、再現なく物語が横道のそれていきかねないですしね。
とにもかくにも到着!
★★★★☆
前半はヴァレリウスが喋りすぎでマリウスが大人しすぎと、
ちょっと調子が出てない展開でしたが、
ブランとグインの別れ部分は良かったです!
こういう忠誠心にぐっときますね。
そしてリンダとスーティの初対面。
スーティの、子どもとはいえ不躾な発言に、
まるでわたしもおつきの者のように、はらはらしながら読みました。
ほんと、リンダはサバサバしていていいですね。
なんだか空気感が違います。
これからはてきぱき話が進む(?!)ことでしょう。
でも、今になってもやっぱり思うんですが、
タイス編ってメインストーリーに必要でしたか??
大きく遠回りしたのはグイン一行だけだったと思いたいのですが。
久々に堪能しました
★★★★★
マリウスのぼやき、今回はなぜかしんみりした気持ちで読んでしまいました。
やっぱり一国の王にさせられたり、大嫌いな「責任を取る」「束縛される」ことを強要されそうな大変なシチュエーションですから、マリウスが騒ぎ立てるのも無理はないなと思います。
魔道で支配したがってウズウズしてるこわーい人がまわりにいっぱいいますしね。
ああ気の毒。
しかも「聞き飽きた」とか「くどい」とか「結論を言え」と怒りそうなヒトにはもう言わず、ちゃんと自分の話を聞いてくれそうな人に向かってえんえんとボヤいているあたり、腐ってもマリウス、さすがです(笑)。
ナリスもきっと黄泉で苦笑していることでしょう。
こんなしょーもない(だけど素晴らしい)弟を抱えてほんとに苦労したねえ、お兄ちゃん・・・。ナリスの不在がいまだに重いし辛いんですけど、生きてる者には「生活」がありますからね。新しい展開を前に「ナリスもきっと一緒にびっくりしてるよね」って思いながら読んでいます。
そしてグインがヴァレに向かってリンダに懸想しているのかとなにげに聞いちゃうあたり、うわーきたよきたよー!とワクワクです。リンダもまんざらではないようですし、作者一流の鬼のような巻末の「引き」にはやられました。
栗本先生、あとがきで書いておいでのように、まじで働きすぎだとは思うのですが、早く次を出してくださいっ! 続きが読みたくてたまりませんっ! 印刷所と取次ぎと宅急便屋と本屋さんは可及的速やかに本をならべてくださいね。
次回、リンダが「なぜナリスとの間に子どもができなかったのか」衝撃の真実を知らされてビックリしてほしいですよ。いい加減わかろうよ。うわー。つか知らないでいるのオマエだけやん! いくらなんでもお姫様すぎ。ナリスの策士めええ。
そして謎の女神アウラとは?
グインは催眠術の効果が出るのか?ヨナ先生に打開策はあるのか?
わくわくどきどきを久しぶりに感じました。
ブランは「漢」(おとこ)だ
★★★★☆
パロに到着しましたね。やっとこさリンダとグインは接触します。
今後の展開への伏線も見られ、ある意味グイン・サーガの中でも重要性のある巻かなと思うのですが。
ブランとグインの別れは、「まっすぐな」男同士が、立場や背負った利害を超えたところで理解しあえるという、美しくも理想的な情景を描いています。
栗本さんのお好きな男同士の関係の一パターンですよね。(もひとつは「やおい」なんですけど...。)
特にグイン・サーガには、グインはもちろん、カメロン、スカール、マルコ(少しダークサイドにはまりつつありますが)、オロなど、まっすぐで男気のある方々がたくさん登場して、それぞれに固い友情と信頼関係を築いていきますね。
おっと、忘れてはいけないドードーもそうですね。
タイスで出てきたドーカスもそうかな、ある意味ガンダルもその種の男だったかも。
言うまでもなくケイロニアにはそんなタイプの男がつくだ煮にするほどいますし。
「三国志」的な男同士の関係が散見され、グイン・サーガとはやっぱり栗本さんの描く「三国志」なのでしょう。
ブランの出奔はこの巻のハイライトではなかったでしょうか。
ぐちぐちと立ち位置の決まらないマリウスの鬱陶しさやら、やたらと小細工を弄するヴァレリウスの小賢しさと対比するとより際立ちますよね。
もひとつ、同じ男をかつて愛したリンダとフロリーの関係が「女同士」のちょっと複雑な部分をのぞかせて、男同士の「すずやかさ」と比して、なかなか面白い対比だったと思います。
将来のグイン・サーガを予見させる巻
★★★★☆
やっとパロに着きました。
この巻は、何と言っても、グインとリンダの再会です。
最初に会った時、グインに浮かんだ不思議なイメージは何なのでしょうか?将来を予知するものなのでしょうか。
そして、二人だけであった時、手を触れた途端に二人に浮かんだ大宇宙、過去、未来の映像。これは、リンダのこのグインのサーガに置ける役割の大きさを表すものでしょう。おまけにリンダのグインに対する恋心も明らかになり、シルヴィアがいなくなるとどうなるのでしょうか。
この巻は、いくつかのエピソードを繋ぐ巻なのですが、将来のグイン・サーガを予見するような大事な出来事や会話が行われているように思います。
残念だったのは、マリウスの繰言が何度も繰り返されることです。マリウスのキャラではあるのですが、読む側からすると「くどい」と言いたくなります。