慈しみの思考
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「職場の上司に嫌われているとき」「新しい場所での仕事が始まるとき」「就職活動中」「家庭で慈しみを実践するには」・・・さまざまな人間関係の特効薬・「慈しみ」。
ミャンマーのお坊さま、サヤドー・ヤウェイヌエ(インマ)師による「慈しみ」の実践法、慈しみを実践する際に注意すること、涅槃に至るために必要な波羅蜜を積む心構えなど、慈しみについて様々な角度から説かれた9つの法話を収録した法話集。
軍事政権下のミャンマーで出版され、今も多くの人たちに親しまれている「慈しみの思考」日本語版です。
著者 サヤドー・ヤウェイヌエ(インマ)
翻訳 平井和維
監修 西澤卓美
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まえがき(感謝の言葉)
第一話 服を着るように慈しみを実践する
第二話 前もって慈しみを送っておくこと
第三話 慈しみを送る時に気をつけること(一)
第四話 慈しみを送る時に気をつけること(二)
第五話 怒りを消す十一の方法
第六話 慈経に学ぶ慈しみの対象(一)
第七話 慈経に学ぶ慈しみの対象(二)
第八話 念じるだけで終わらせないこと
第九話 人の見ている見ていないにかかわらず実践すること
慈しみの念じ方
祈願
著者・訳者紹介
謝辞と参考文献
奥付
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翻訳者による著者の紹介
サヤドー・ヤウェイヌエ(インマ)は仏教書の著述家として、そしてマハーシ式ヴィパッサナー瞑想の指導者として、ミャンマーでは知らない人のいないほどの有名人です。マハーシ・サヤドーが尽力されていたヴィパッサナー瞑想の普及活動を、師亡き後現在に至るまで精力的に続けられています。
近年では国内だけにとどまらず、ドイツ、アメリカ、オーストラリア、そして日本でも、現地のミャンマー人のもとに自ら赴き、法を説き、瞑想の方法を指導なさっています。
師が最も好まれるのはブッダの教えに関する本を著すことです。
「大規模な説法会で法を説くと気が大きくなりかねない。が、本ならば、書く前、書くとき、書いた後、出版された本を読み返すとき、常に喜びが生じるのです」「どんな状況であれ、本を書かせてくれるのであれば、私はそれでよいのです」とおっしゃっています。
くだけた口語体で容易に理解できる、そして日常生活の中で実践してゆける形での教えを説き続けてきた結果、老若男女年齢を問わず幅広い支持を受けるようになっています。
ジャータカ物語を始めミャンマーの歴史上の実話や民話、時事問題、争い事など身近で起こったこと、スーパーで販売されている品物などの幅広い題材を用いながら、時には親しみやすく、時には厳しく、たまに毒を混ぜながら、いかに現代の日常生活においてブッダの教えを実践するかに主眼を置いて語られます。
本書はミャンマーがまだ軍事政権下だったころ、ミャンマー人読者に向けて書かれました。ミャンマーの文化的な記述に関しては足りない情報を補うようにして、可能な限り元の雰囲気を損なうことなく、日本人の読者が容易に親しめるように、かつ教えを日常生活において実践してゆけるように智慧を絞りに絞りました。この本が、皆様が道果を得て涅槃に至るための力添えとなることを、著者と共に祈願いたします。
著者略歴
1969年6月18日水曜日 バゴー地域テーゴン群区インマ町にて父・ウーテインニーセイン、母・ドーチンヌより生を受ける。
1979年 最初の沙弥出家。
1980年 二回目の沙弥出家。法名、アシン・ラーゼインダ。
1985年 パン・マガジンに短編小説の寄稿を始める。1985・1986・1988・1989年の間は送付した原稿が全て拒否されてしまう。
1989年 比丘となる。ヤンゴン市、マハー・ウィトウッダーロン・パーリ大学シュエジン寺にて学ぶ。ヤンゴン市から13キロ、タッダマ・ランティー・サヤドーの下で6年間修行を積む。
1990年4月出版のミャッミンガラー文集に法話記事が初めて掲載。
2000年 タータナ・ダジャ・ダマーサリヤ(法の指導者)の学位を取得。
2001年 ピニャーシュエダウン書店より仏教書「生まれ変わる度に繰り返すもの」を出版。「御言葉の源泉」を出版。
2002年 「輪廻の旅人」を出版。
2003年 「功徳となるように考えよう」を出版。
2004年 「吉祥の思考」でダマベイッマン文学賞とサンルイン文学最優秀賞を受賞。現在、ヤンゴン市ミンガラドン郡区国道3号線ティンガンチュンジー地区アウンズィーゴンゼディ通りダマ・ヤウェイ寺院にて僧院長を務める。