痒いところに手が届く
★★★★★
なかなか完璧な和英辞典というのはないのですが、実用的な英文を書くという目的なら、この辞書が一番だと思います。
今までの和英辞典は、英和を逆にしたような編集が多かったのですが、この辞書は日本語を使う人が発想する表現を英語でどう言うか、という点に焦点を当てていると感じます。ある程度英文が書けるようになった段階の人が、もう少し英語らしい言い回しをしたいと思ったときに、痒いところに手が届くような用例が載っています。
そろそろ新しい版が出ないかなとも思いますが、特別に気取った今風の表現をしたいわけでなければ、十分だと思います。
久しぶりに購入した英和辞典
★★★★☆
訳あって、いつもは電子辞書に頼りっぱなしの私が、本の辞書を数年ぶりに購入しました。まず、驚いたのは、辞書の開きやすさ。辞書は他の本と違い、開いたページをじっくり読んだり、しばらく開いたままにしておく事が多いと思います。この辞書はどのページを開いても、自然に閉じてしまう事なく、開いてくれているんです。辞書の楽しみである付録が少ないのがちょっとさみしいですが、使い勝手はいいと思います。
一般的な和英辞典
★★★☆☆
一般的な単語から「ぱちぱち」のような擬態語まで収録している。企業、文学、宗教などの特定の言葉に関連した単語を集めたコラムで効率的に語彙を増強できる。楽器、家具、人体に関する単語をイラストを用いて説明しているので分かりやすい。角番、私小説などの日本特有の文化、事象に関する単語も記述されている。(天下りの英訳はかなり説明的だが)慣用表現についても説明している。ただ、「蜂の巣をつつく」がstir up a hornet`s nest となっている。英訳のほうはイディオムなのだが、「蜂の巣をつつく」とは意味が少し違う。このような直訳的発想による誤訳が他にもあるかもしれない。このような和英辞典を使う場合、記載されている訳語を鵜呑みにせず、英英辞典やイディオム辞典で正確な語義や用法を調べたほうがよいだろう。
多彩な英語表現
★★★★★
和英辞典というジャンル自体不振に思っていたのですが、この和英辞典はなかなか使えます
日本語の単語を英語の単語に置き換えて、その英単語を説明するといった和英辞典とは違って、引いた日本語の意味を英語のいろいろな表現(例文)に置き換えてくれます。「気分」を引いたら、feelやfeelingだけが出てくるのではなく、in a mood, can't put oneself into,などを「気分」に関する多彩な表現を使った例文を提示してくれます。
この辞典を使ってみて、和英辞典も捨てたもんじゃないなと実感しました。
実用的な和英辞典です
★★★★☆
和英辞典でこれぞというものがないと思う人が少なくないと思います。それは一つに表現したい言葉が見つからなくて,言葉をいろいろ変えながら探し回ってしまうことにあるのではないかと思います。ですから,上級向けと一般に言われているものの方がむしろ中級者以下の人に引いたときの,見つからないという失望感を感じずに済む点でおすすめだと日頃から考えています。開き直って,詳しい説明は英和辞典に任せて,とにかく必要な言葉を表わせそうな英語を見つけるというのが和英辞典とつきあう上でよいのではないでしょうか。この辞書はコンパクトと呼ぶには少し厚いのですが,日本語そのものの分析の秀逸さや見出し語数の多さで,今あるコンパクトな辞書の中では上に述べた使い方をするのにはもっともよいものだと思います。もちろん実務にも向きますので,一言で実用的という言葉がふさわしい辞書だと思います。