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英語を子どもに教えるな (中公新書ラクレ)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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帰国はつらいよだな ★★★☆☆
本書はまず帰国生への幻想を緩和してくれる。彼らの中には英語・日本語ともに十分に獲得ができないものも多く、その場合、「帰国生」は、英語ができて当たり前などといったイメージに帰国後苦しみ、見栄も手伝いそのイメージに近づかなければいけないというプレッシャーを味わいつづけることになる。よしんばうまく両言語とも獲得できていたとしても、それは努力の賜物であるにもかかわらず、当たり前のように身につけたと思われ、あいつは帰国だから、で片付けられ、人格を打ち消されたように感じるものもいる。簡単にバイリンガルはいいよな、帰国はいいよな、といってしまいがちだが、必ずしもいいこと尽くめではないし、本書読後は簡単にそうはいえなくなるだろう。

また、国際理解・国際感覚なんて軽々しく言うが、外国人と表面的なコミュニケーションをうすっぺらな英語でとれりゃいいってもんじゃないということを本書は示す。ビジネスの現場や歴史認識についての争いや現実のさまざまな修羅場の中などで、食うか食われるかの「対決」の中でいかに自分を主張できるかがむしろ重要。国際感覚を養うことが小学校での英語活動の眼目らしいが、著者から見たら噴飯ものなのだろうと思われる。

本書はタイトルと内容が一致していないし、また個別の例から普遍的なものを導く展開においてものたりなさを感じるが、読む人の心持しだいで何かを感じ取れるというタイプの本になっている。
なんて鎖国主義的な・・・ ★☆☆☆☆
私は帰国子女でバイリンガルですが、現在2歳になる自分の子に英語教育をしています。今時ありえないタイトルと五つ星評価に興味を持ち、本書を読んでみることにしました。が、恐れながら、塾の講師でたかが週一回一時間くらい子供と接した程度で海外に暮らす子供達の全てを理解したような言い方や、間違った俗説をどうどうと語り、小さい頃から英語をやるとおかしくなるようなことを主張する辺りには呆れてしまいました。どこで暮らそうと子供の頃には誰しも苦労し、葛藤するものですし、幼い時期からの英語学習、海外経験はとても貴重なものです。これからの時代は食べていく為に必ず英語が必要です。今や世界中でバイリンガル教育が支持され、行われているというのに、このような鎖国主義的発言で子供の将来を心配する親御さんを惑わしてどういうつもりなんでしょうか。
英語習得の難しさ ★★★★★
内容の薄い英語教育批判本では
ありません。アメリカに住み日本人に
対する塾を開いていた著者が、
悩みを抱えながら、アメリカで暮らす
日本人たちの実像を描いています。

英語学べば、日本語が嫌いになり、
アメリカになじめないと強烈に英語が
嫌いになる。
バイリンガルになることの難しさが
よくわかりました。

小さいころから勉強すれば、
英語が話せるようになるというのは
自らの不勉強を棚にあげて
都合のよい考えを
子供に押し付けているのです。
題名と内容が違うが、非常に良書 ★★★★★
「英語を子どもに教えるな」という題名は、本書の内容とやや違うような気がします。
著者は子どもに英語を教える事を否定していません。
事実、最終章は子どもに英語を教える場合のアドバイスとなっています。

著者が述べているのは
「早期から英語に触れればバイリンガルになれる」
という早期英語教育信仰に対する警告です。
親の安易な発想が子どもを苦しめ、子どもを駄目にする可能性について
自らの経験と豊富な参考資料から警鐘を鳴らしています。
机上の空論でなく、独りよがりな経験論でなく、
バランスがしっかり取れています。
決して早期英語教育を否定していないところにも好感が持てます。

センセーショナルな題名に騙されず、
早期英語教育を考えている人にはもちろん、
昨今の教育について思うところのある人には是非とも読んでいただきたい本です。
早期英語教育の是非を真摯に考えるのなら,手始めとして本書は有益です ★★★★★
第1章 在米日本人子女と過ごした一三年
第2章 セミリンガル化する子どもたち―母語喪失の危機
第3章 バイリンガル幻想を検証する
第4章 日本で進む早期英語教育の実態
第5章 外国人との「対決」が育む国際感覚
終章 親が留意すべき10のポイント


著者は1963年(東京都)生まれ。あんま僕と変わんないんだね。学部卒業大学不明。学習院大学修士課程修了(心理学,88年)。売り手市場のバブル前期にもかかわらず,学習塾に就職。何故? コネチカット州に在米邦人子女のための学習塾を設立(96年)。Hamilton UniversityでPh.D(?年)。2003年春に帰国。著書刊行時は41歳。職業は何なんだろう。定収はあるのかなぁ。結婚してるのかなぁ。他人ながら心配です。


趣旨は本書題名に尽きている。大津由紀夫や鳥飼久美子,藤原正彦ら小学校英語導入反対派の一角を占める。しかし,著作としては同派の茂木『文科省が英語を壊す』よりは断然よい。なぜなら,市川の場合,その論証がとても手堅いから。本書題名が与える扇情的なイメージは本書を読むべき適切な読者を減らしてはいないかと危惧さえされるくらいだ。それは章別構成を見てもよくわかる。「バイリンガル幻想」の「検証」を中核に置き,前半に現状把握があり,5章と終章がその対策となっている。


はっきり言うが,文科省は日本人に英語力を本気でつけさせようなどとは思っていない。頼むから,一般人の親は早く目を覚ませ。小学校で英語を教えてくれるなら,英会話学校の月謝がうくなんて発想はよしてくれ。そもそも予算配分を見てみろ。何がシンガポールだ。こんな緩々の教育強度でシンガポールなんかに追いつけるか! 通常の頭脳を持っているのなら,かなり低レベルの私でも,意思疎通能力増強においては外国人との「対決」がいかに大事なのか,よくわかっている。


早期英語教育の是非を真摯に考えるのなら,手始めとして本書は有益です。(812字)