アマゾン総合人気度ランキング２位を獲得した「ディズニーランドは、なぜみんなから愛され続けるのか？」を始め、キンドルベストセラーシリーズ６作目の渾身の最新刊。「地球は青かった。なんて美しいんだろう！」
１９６１年、世界初の月面着陸に成功し、宇宙から人類で初めて地球を眺めたときの宇宙飛行士・ガガーリンの歴史に残る言葉です。１９９２年、日本初のスペースシャトルに搭乗した宇宙飛行士の毛利衛氏は、「本当に地球はひとつなんだな。国境は見えません。宇宙から地球を眺めると周囲は真っ暗な暗闇の世界で、地球しか私たちは生きることはできないとつくづく思いました」としみじみと語っておられました。私たち人類は、ちっぽけな地球で争っている場合ではなく、早く世界がひとつになって本当に平和になってほしいと感じるすばらしいエピソードです。
運命論とは何か？一切の出来事は人間の意志にかかわりなく、運命によって決定されているという考え方で、古代の占星術や中国の亀甲占い、古代ギリシャの歴史観、中国の天命思想、仏教の因果応報、キリスト教の聖書の思想、イスラム教のアラー信仰もすべて運命論の一種であり、運命論は時代によって刻々と変化しています（Weblio辞書より抜粋）。
運命は天の命数によりあらかじめ決められていたとしても、自分自身の努力によって変えることができなければ、生まれてきた意味がありません。動物のように自然に沿って生老病死を迎えるのではなく、人間にはコミュニケーションを取り、文字を書き、モノを作り、情報を伝達する創造性という文化的、芸術的な才能を持っているからこそ存在意義があります。
二宮金次郎が背中に薪を背負って読んでいた座右の書に「陰隲録（いんしつろく）」（袁了凡著）という名著があります。
袁了凡（えんのりょうぼん　幼名・学海）は、中国の明の時代に代々学者の家に生まれ、将来は医学の道に進もうと考えていました。あるとき孔老人という不思議な人物が家を訪れます。孔老人は学海の将来の職業や寿命を予言して、ことごとく的中させて学海はすっかり運命論者となっていました。そんなときかねてより会いたいと思っていた雲谷禅師を訪ねて教えを賜ったときに、孔老人が占う百発百中の人生について話すと、「大馬鹿者！」と罵（ののし）られます。
「自分の人生は自らの力で造命できるのだ！」と雲谷禅師は語り、袁了凡（学海）はその話しに感動し、生活習慣を改めて、己を磨き、善事をし、陰徳を積み続けました。すると天の命数がことごとく改善されて、孔老人の予言は見事にハズレ始めて、子に恵まれないといわれた子供を授かり、寿命は５３歳と言われていましたが、７４歳まで天寿を全うすることができました。まさに運命は改善されるという実話です。
本書では、難解な運命論についてのものではなく、９つの奇跡が起こる歴史と人物を探りながら、今後の自分の運命を拓くヒントを紐解いていきたい（敬称略）。

目次

はじめに

第１章.日露戦争の勝利と日本の敗戦に学ぶ
１．日本の建国記念日と歴代の天皇
２．日本はなぜ軍事大国ロシアのバルティック艦隊を撃破できたのか？
３．なぜ日本最強の戦艦大和（やまと）は戦争で活躍することなく沈んだのか？

第２章.戦国時代の天下分け目の決戦で、そのとき歴史が動いた
４．　天下分け目の合戦・関が原で何が起こったのか？
５．　本能寺の変で、織田信長は誰に殺されたのか？家康の側近・天海は何者か？
６．　上杉謙信と武田信玄の宿命の対決は、何をもたらしたのか？

第３章.天災や人災に私たちはどう向き合うのか？
７．　なぜ大地震、台風、火山の噴火などの自然災害はなくならないのか？
８．　蒙古来襲に鎌倉時代の執権・北条時宗はどう立ち向かったのか？
９．　太平洋戦争で敵兵を４２２名救助した駆逐艦・雷の艦長、工藤俊作

第４章.運命を変える７つの名言

おわりに～DNAと遺伝子の覚醒～

参考文献