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マネーマッド vol.1: 人の死ぬ音

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: DNAパブリッシング
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これからおれが書こうとしているのは、星にまつわる物語だ。
ひとは誰でも身体のなかに、星を抱えて生まれてくるって話。
その星の扱いで人生の景色が大きく変わってしまうという話。

と言って、宗教とか観念とか哲学とか思想とか、そういう辛気臭いことを語るつもりはまったくない。
実際おれに起こって、おれの人生を根底から変えたいくつかの事実だけを書いていく。

どう変えたかって?
それはこの本を読み終えたら、あんた自身で考えてくれ。

ただひとつ言えるのは、
おれはいま幸せってこと。


【プロローグ】

やりたいことやって、金を稼ぎたい。
おれが求めたのは、これだけだ。
高望みって思うかい?

おれに言わせてもらえば、ささやかな夢。
やりたいことと言ったって、単独でチョモランマに登頂したいとか、
人類に先駆けてゴールドバッハの予想を証明したいとか、
会員数7桁の組織を主催したいとか、そんな大袈裟なものじゃなく、
ただ自分のセンスと才能を活かして、おれらしく生きていきたいってそれだけだし、
金持ちって言ったって、いつも財布に10万円入れてられて、
街で値段を見ずに買い物が出来れば、それで十分に幸せってレベルだ。

これくらいなら望んだって贅沢じゃないだろう?
自分を活かして、金を稼ぐ。自分らしく生きて、金持ちになる。
できない話じゃないだろう?

ちょっと巷を見てみろよ。
心からたのしめることに打ち込めば金はあとからついてくるって、
溢れんばかりの本やセミナーが背中を押してくれてるじゃないか。
あきらめずに頑張ればどんな夢でも叶うって、
若くして金を掴んだ成功者があちらこちらで話してるじゃないか。

だったらやったもん勝ち。
おれは、やるよ。
おれのやりたい、大好きなことにのめり込む。
自分を信じて頑張れば、金も入ってくるし、望んだ生活を手にできるはずだ。

おれ、そう信じてさ、やり続けたんだ。
自信があった。

誰よりも情熱を持っていたし、誰よりも考えたし、誰よりも長時間働いた。
幾度もチャンスを作った。一時的になら大金掴んだことだってある。

でも。最後には全部なくなるんだ。
金も実績も、彼女も相棒も全部。

もちろん、あきらめなかったさ。
うまくいかないのは、自分の想いが足りないからだって、さらに想いに没頭した。
あきらめずに頑張れば、いつかやりたいことで金が稼げる、おれらしく成功できるって、
どこまでも信じて、どんなに苦しくても踏ん張った。

で?
どうなった、おれ?

待っていたのは謀略と裏切り、借りていない借金と雪崩式にデカクなる返済額……

これで気づかなかったら、おれはマヌケを通り越す。
結局世の中、自分らしく貧乏に生きるか、自分を殺して金儲けるか、どちらかなんだ。
これが世の中。これがリアル。やりたいことで金持ちになるなんて、幻想だよ、幻想。
行けども着かない桃源郷さ。

だけど、おれはまだ疑ってる。
おれ以外のヤツは好きなことやって金持ちになってるんじゃないか、って。
だとしたら、どうしてだ?
どうしておれだけ成功しないんだ?
おれの何が足りない?
成功したヤツとの差はなんだ?
センス、才能、能力、情熱、気合い、魂、粘り腰。全部負けてない自信がある。
だとしたら、差はなんなんだ?
 
あ。
ああ。
あああ。
ひょっとしたら。
あの電話が、悪かったのかもしれない。
おれのその後の人生を方向づけた、二十一歳の秋の夜の、あの電話が……


【著者 プロフィール】
岸正龍(きし・せいりゅう)
サイコドライバー合同会社 代表社員
株式会社浅野屋(モンキーフリップ)代表取締役
一般社団法人日本マインドリーディング協会(JMRA)理事
JMRA公認グランドマスターマインドリーダー
エニアグラム研究所 トレーニングプログラムPart1~3終了
C+Fエニアグラムトレーニング二期卒業
米国NLP協会認定エリクソンヒプノ・プラクティショナー
行動心理士

1963年1月12日名古屋市中区大須生まれ
東海高校を卒業し上智大学経済学部入学
3年次に多摩美術大学芸術学部にも入学

大学時代は芝居に明け暮れ、卒業を前に浅井企画に所属。
お笑い芸人を目差すも挫折しコピーライターに。
徒弟制の企画室で365日24時間勤務の修業を積み、デザイナーに転職。
竹下通りを席巻したタレントショップ数店のグッズ企画とデザインを担当し、
折からのバブルもあってこの世の春を謳歌する。が、すぐにバースト。
お金に詰まり、人間関係も悪化して、実家である名古屋に逃げ帰る。

1996年「モンキーフリップ」をオープン。
開店当初は“メガネ雑貨の小さなお店だったモンキーフリップを、
他に類を見ないデザインと心理誘導を駆使したマーケティングで、
地方発のブランドながら全国に熱いファンを持つアイウェアブランドへ成長させる。
その活躍は、テレビや雑誌など多数のメディアで取り上げられている。
また、「人間心理をビジネスやコミュニケーションに活かす」講演やセミナーを、
小学校から大学、商工会から海外まで多数実施。分かりやすく役に立つと好評を博している。

しかし過去は暗く、小学校低学年はひたすらイジメられる日々だった。
そのイジメが苛烈を極めたため、「他人を意のままに操れたらどんなにいいだろう」と強く想い、
心理学、エリクソン催眠、コールドリーディングやメンタリズムを貪欲に探求。

特にエニアグラムは、アメリカの第一人者であるドン・リチャード・リソ氏(2012年他界)、
ラス・ハドソン氏の流れを汲むC+F研究所にて2005年より10年に渡り本格的に学び、
破壊力抜群の対人コミュニケーションスキルとして「エニアプロファイル」を産み出す。
エニアグラムをビジネスに取り入れた「ゼニアグラム」も提唱し、
地元名古屋で成功者を生み出している。


<受賞歴>
2002年 ワクワク系マーケティング実践会社長のアカデミー賞グランプリ
2010年 アイウェア・オブ・ザ・イヤー2011 メンズ部門
2013年 グッドデザイン賞

<著書>
相手を完全に信じ込ませる禁断の心理話術 エニアプロファイル
超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から