【内容】
定年後も働く人生100年時代。再雇用、転職、フリーランスどんな形でもいい。どうせ働くなら生きいきと、納得して使命感を持って働きたい。そんなステージを求めて、結論に辿り着いた著者とその周囲の体験談から考える。定年を意識し始めた40代50代の生き方のヒントに！
【本文「はじめに」より】
定年を迎えた日のあいさつ
「私は今、とてもいい気持ちで、ここに立っています」
２０１７年１月。私が定年を迎えたその日。勤務先でのあいさつの冒頭です。この言葉に続けて、私は次のような挨拶をしました。
「尊敬する先輩、小泉さん（仮名・女性）は『私は定年を駈けぬけるんだ』とおっしゃいました。この言葉は『定年』に対する私のイメージをガラッと変えてくれて、とても気に入っています。若々しく、夢に向かって走り抜けるイメージを持てるからです。
私の夢、ライフワークは『人と組織を元気にするお手伝い』です。この会社は、それができる最高のステージだと思っています。ここには私がやりたいことの『お客様』がいて、『お客様に提供するもの』があって、『仲間』がいるからです。
さて。定年後どうするのか……。いろいろと悩み、迷いました。多くの人に話を聴いたり、応援してもらいました。そのおかげで、やりたいことができるようになりました。
今、しあわせな気持ちでいっぱいです……」
私はこれまで応援してくれた仲間に感謝の気持ちをこめるとともに、これからの自分に希望を抱いてお話しすることができました。

この本では、「定年」という言葉が現実のものとして見え始めた中高年のサラリーマンの皆さまに、私がどのようにして、このような挨拶ができるハッピーな定年を迎えることができたのか？　その体験をお話ししたいと思います。さらに、私だけではなく、定年を迎えた私の諸先輩たちの貴重な体験のお話も合わせてお伝えします。
そこには、自分の人生を懸命に自由に生きようとする姿があります。あなたが、６０代の生き方を考えるとき、本書を読んでくださったことが、ヒントになると信じています。

【目次】
はじめに
第1章 ６０歳からは自由に生きよう
　１．６０歳は人生の折り返し
　　人生１００年の時代、これから新たな人生が始まる
　２．６０代が社会の要となる
　　６０代が現場を支えている
　３．６０代はやりたいことをやろう
　　今までの自分にねぎらいとエネルギーをプレゼントする
第２章 私はこうして定年を駆けぬけた
　１．はじまりは４０代　～「ありたい姿」を思い描く～
　　「1歩」踏み出す
　２．挑戦する５０代　～「ありたい姿」を具現化する～
　　手当たり次第にやってみた
　３．決断する６０歳～やりたいことができるステージを選択する～
　　ここにはお客様がいて、提供するものがあって、仲間がいる
第３章 ６０歳で自由な選択をした人達
　１．６０歳になる前に退職した森さん（仮名）の場合
　　私にとって落語は人生哲学、これ以上封印してはおけない
　２．納得できる転職先をみつけた山口さん（仮名）の場合
　　どうしてもカウンセリングの仕事がしたかった
　３．得意な仕事で再雇用を望んだ桜田さん(仮名)の場合
　　後輩たちが必要とし、応援してくれた
　４．５７歳で希望する部署に異動した松田さん（仮名）の場合
　　責任や義務ではなく、使命感で働く
第４章　大事なおさえどころ
　１.やはり、お金の確認は大切
　　生活の維持は前提条件
　２.諸先輩の話を聞いて情報を集めよう
　　「定年後も働く時代」は始まったばかり、誰もが手探り
　３.自分に時間とお金を投資しよう
　　「職場で役に立つ能力」を身につける
　４．「定年祝い」はパートナーに感謝する日
　　毎日支えてもらった積み重ねの上に今日がある
あとがき

【著者略歴】
東京都出身。商社勤務を経て、教育会社勤務後、ファシリテーター、カウンセラーとして「人と組織を元気にするお手伝い」をテーマに活動中。
保有資格：産業カウンセラー、2級キャリアコンサルタンティング技能士、2級ファイナンシャルプラン技能士他