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You Must Believe in Spring

価格: ¥1,076
カテゴリ: CD
ブランド: Rhino / Wea
Amazon.co.jpで確認
   このビル・エヴァンスはどうしようもなく悲しい。悲しいだけでなく、悲しさを昇華した美しさに魅了される。エレイン夫人が亡くなったのは1976年。翌77年には音楽教師だった兄ハリーが自殺している。そうした私生活上の不幸な出来事が本作に不安な影を投げかけているのだ。実際1曲目のワルツはエレイン夫人に捧げる曲だし、4曲目はハリー追悼曲で、その曲名は「フォー・オール・ウィ・ノウ」に登場する“ウィ・メイ・ネヴァー・ミート・アゲイン”という歌詞に由来する。なんでもエヴァンスはロバータ・フラック&ダニー・ハサウェイのデュエットによる「フォー・オール・ウィ・ノウ」をハリーに聴かせてもらったことがあるのだという。共演はエディ・ゴメスとエリオット・ジグモンドで、本作はゴメスが参加した最後のアルバムでもある。

   エヴァンス・トリオというと一般に三位一体のインタープレイが有名だけど、本作はどちらかというとエヴァンス主導の演奏。録音は77年。ワーナーでの第1作ながら、発表されたのはエヴァンスの死後だった。(市川正二)
※ オリジナル・アルバムに3曲追加した[Bonus Tracks]盤です。

難しいバックグラウンドなど抜きにしても、良いですなあ。ボーナストラック込みで良いですなあ… ★★★★★
難しい背景のことは全く知りません。
「自殺がどうの」、聞いたこともありません。
そういう予備知識なしに、この一枚のみを聴き込みます。

なるほど、素晴らしい。
ワルツフォーデヴィー並みに注目されても良い、誰にでも理解できる一枚ですな。
余計な予備知識がないので、ボーナストラックもそのまま楽しめます。
重くゆったりと流れる6曲目までとは確かに曲想が変わりますが、
しかし、アルバム全体としては、統一感がきちんと保たれ、
気持ちよく盛り上がって終わっていきますので、
「ああ、何かいいもの聴いたなあ…」
と、気持ちよくなれる一枚になっています。

そういうと、「この盤の元々の悲しさ、重厚さ、意味をわかってるのか馬鹿者!」
と言われそうですが、
わかっていません。(大いばり)
わかってない故に、楽しめる一枚もある!
そう開き直りたいと思います。

と言うことで、難しいバックグラウンドなどご存じない私と同様の皆様、
素直にエバンスの美しく素晴らしい演奏を楽しみましょう!
トータルで誰にでもお勧めできる佳き一枚です。
極限の悲しみが生んだ美の結晶 ★★★★★
前年別れたエレインを自殺で亡くし、その影響なのか
いままでより耽美に内省的に、切れる様な美しさを湛えた
より深く沈んだ音楽世界が展開されます。
三者が一つになり、晩年のEvansが目指した三位一体の形も
見えています。手が冷たすぎて温かくなる様な、悲しみを
通り越した果ての美しさがここにはあります。
この極限的な寂寥感、Evansの心を覆っていたのでしょう。
その言い知れぬ悲しみがここまで高みに登った作品を創らせたのです。
音楽の山の頂上まで期せずして到達してしまったEvans。
雲海を下に見て何を想ったのでしょう。
エレインの事を想ったのでしょうか。
達成感はあったのでしょうか。
この山を降り、最晩年は再び新たな三位一体を目指して別の山頂に向かいます。
その途上Evansはダイナミクス溢れる鮮烈で壮絶な作品を残して、
命を燃やし尽くす事になります。
アイ・リメンバー・ビル・エヴァンス ★★★★★
このエヴァンスのピアノはなんと表現すればいいのだろうか。
私も多分にもれず70年代の作品はあまり聴いていませんでした。
この演奏はリバーサイドやヴァーブ時代に比して三位一体のインタープレーが少なくなり、
エヴァンスのピアノが前面に出てというか、当時の彼独自の世界観がいっそう強く滲み出ている。
ただ美しいという一言ではかたずけられない世界がそこにある。

いま思い浮かぶのは人並みだが物思いに憂う彼とピアノに平伏して無心に演奏する彼、
このふたつの姿だ。
他人からみれば感傷的だが、彼自身は諦観の念のとらわれながら演奏していたのではないか。

自己の演奏のなかでしか表現できない苦しい心持ち。
晩秋の冷ややかさの中にも不思議と春の暖かさを感じる演奏。
エヴァンスの心持ちを想いやって、私はこの作品を大切に聴いていきたいと思っている。
ビル・エバンス トリオ最高傑作 ★★★★★
このコンパクトなアルバムは底なしの悲しさを持つ。
感傷というレベルにはとどまることができず果てしなく沈み込んでいく「B Minor Waltz」、あきらめの境地でかろうじて一時的な平静を装っている「You Must Believe in Spring」、暗闇からわずかな希望を探そうとする「Gary's Theme」、過去を忠実に振り返らせるような「We Will Meet Again」、夜をさまよい歩き寄る辺のなくなった「The Peacocks」、透き通った水のようになんとか悲しみを客観視できるようになる「Sometime Ago」最後の「Theme from M*A*S*H (Suicide is Painless)」は表面的な明るさの裏に救いようのない悲しみを抱えてしまっている。
氷のように冷たく、澄んでいる ★★★★★
この時期のエヴァンスの心境を想像せずにはいられませんが、それにしても感傷的になってしまうアルバム。
陰鬱な物悲しさでなく、ひたすら冷たくて身を切るような寒さ。ジャズでこんな思いをしたのは初めてでした。
psikさんのレビューが、自分の言葉よりもうまく伝えてくれています。

大切な宝物ですが、1〜5.までの流れが自分には重いので、普段はライブ中心に聴いて時々取り出すことにしています。(そうしないと悲しすぎます。)

ボーナストラックはアップテンポな曲で、アルバムジャケットからくる世界観とはかなり異なったものです。
テイク違いやボーナストラックが収録されるのは、自分は割と寛容的なのですが、このアルバムは収録曲や曲順が完成されています。
ラストでは遠い春が来てしまったくらい印象が変わるので、ボーナストラックは切り離して別の機会に聴きたいものです。