ブラッドベリ自身のお気に入りの短編集だけあって、どの話でも、何かが心臓を掴みます、恐怖であったり、哀愁であったり。頭(理性)で感じるのではなく、心臓(本能)が反応する本です。恐怖そのもので私たちを怖がらせるのではなく、恐怖が起こす異様な雰囲気が私たちの周りを取り囲んで、心臓を震わします。外の本では味わえない独特の世界です。
子供であったことがある人なら誰でも、この本に入っていけるはず。本能を持っている人も大丈夫、きっと"好き"では言い表せない感情を持つはずです。そして、本を読んだ次の日は、体の中で心臓が自分の位置を主張して、血が体中を巡っているのを感じます。
とりあえず、読んでみてね。