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王様の仕立て屋 15 〜サルト・フィニート〜 (ジャンプコミックスデラックス)

価格: ¥530
カテゴリ: コミック
ブランド: 集英社
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安定した佳品作品 ★★★☆☆
 この本は、現在もスーパージャンプで連載中の漫画です。 
 イタリアは南部のナポリの裏町・泥棒市に住む仕立て屋の織部悠。彼は、今はなきナポリで一番といわれた職人マリオ親方が唯一認めた弟子で、全ての仕立て仕事に天才的な技術をもっています。しかし、東洋人であること、若すぎることで、表舞台には顔を出さず、難ありの仕事や他の工房ではさばけない特殊な仕事や特急仕事をこなしています。その彼のもとに、もちこまれる無理難題や衣装が鍵となる事件をスーツで解決していきます。といっても、織部悠は、気障な探偵役のような人物ではなく、べらんめえ口調と江戸言葉がいりまじったような話し方の職人さんだし、けっこう作品的にはギャグっぽいキャラもたくさん出てくるのでとても読みやすいです。
 吊るしのスーツや、作ったとしてもパターンオーダーでしかスーツを作ったことがない僕からすれば、この作品の中ででてくるような一点物の仕立てスーツやウン十万するスーツはちょっと高嶺の花すぎる別世界のものに見えます。そのスーツ一着のために、時計や靴も全部揃え直すなんてまぁ考えたこともない世界です。たぶん多くの人にとってもそうでしょう。日本ではよほどの人でないとスーツ一着に数十万なんてかけないですからね。でも、こういうのを見るとそういうのもうちょっとかなり生活に余裕がでたら、かっこよさとか、きらびやかさではない部分で、着心地とか粋のためにこういうのも何着かはもってみたいなぁなどと思わせられます^^ 
 怖い事ですけれどね^^
 あと、特筆点として、主人公の安定感が強いのもこの漫画の特徴です。巻を重ねるごとに色々な人間関係のしがらみもでてきて、関わる事件も大きくなっていきます。それでも主人公のキャラがあまり変わらず、その点では長期連載の弊害をうまく殺して連載を続けている作品なのです。長編漫画になると、どうしても初期とキャラの人格や考えか太、雰囲気などが大きく変わってしまうケースが多いですが、この漫画はそのあたりはうまくクリアしていて安定感があります。
 そういう部分も含めて、けっして大作とか衝撃作という感じではないですが、安心してよめる佳品的作品です。
忠臣蔵 ★★★★☆
表題は忠臣蔵だけれども、流れているのは映画音楽。その流れからは「ローマの休日」への動きは感じることが出来た。何を持ってして顧客の満足とするのか?仕立屋はどこまで関わるのかといったことまで考えさせられた。
とにかく面白いから満足しているのだけれどもね。
まるまる一冊ペリーニ伯爵編? ★★★★☆
 収録内容
order86 刃傷松の廊下
 ペリーニ伯爵の注文を受け、採寸もすんだ織部だったが・・・
order87 赤穂の無血開城
 オリベ以上の技術を持つパンツ職人のもとを訪れたオリベ達、そんな彼の技術にセルジュは・・・(うーん、合言葉いいですね・・・)
order88 円山の討ち入り会議
 遂に伯爵の注文を受けるメンバーが決定、しかしそんな中伯爵からの注文が・・・
order89 祇園の内蔵助
 オリベがハリスツイードを馬術服仕立てにしようとすることに気づいたイザッベラはオリベに忠告を・・・
order90 雪の南部坂
 オリベの思惑を知るために請求書を要求したイザッベラだが、その内容にペリーニ伯爵が・・・
order91 寅の刻 本所吉良屋敷
 遂に完成したヴィンテージのハリスツイード馬術服仕立て、ペリーニ伯爵はこの服で結婚記念日に馬恐怖症の妻と・・・

 今巻は前巻から続くペリーニ伯爵の注文服編がまるまる一冊といった内容になっています。
 今巻もラウラのコスプレ姿が楽しめます。(そしてもう一人コスプレするキャラが・・・)