もはや昔日の面影はない
★☆☆☆☆
この作品に限ったことではないが、ジラソーレの女性社員の面々やラウラが出てきた辺りから、マンネリやネタ詰まりになるとどうなるかの典型を見た気がする。初期の頃は硬派な職人漫画として、毎月読むのを楽しみにしていたものだが、最近ではあからさまなお色気や萌え表現が目立つようになり、完全に路線が変わってしまっている。このような状況の中で色々と職人のウンチクを並べられても、あまり読む気にはなれない。漫画とは言え商品である以上、仕方のないことかもしれないが・・・尤も、もともと作者の趣味だから、と言うことも十分考えられるのだが。
自分の生き方に芯が入る
★★★★★
全話楽しめました。つまり新味があったってこと。
13巻もくれば、惰性か前に見たパターンが出てくるものだが。
脱帽。
これだけの設定とストーリ素材を考え、
キャラクターを自在に動かし、
人間模様を軽妙で明るいエンタメに仕上げている。
一話完結の一方で、ジラソーレ重役の頭脳合戦を着実に進めているのも気の利いた演出。
もう一つの魅力は、服飾雑貨の情報と気の利いたセリフ回し。
11巻に比べ12巻は少なかったが、本巻は再び付箋のヤマ。
処世やマーケティングの参考になるセリフがたんまり。
個人的な読みどころは、79話の「アルルの女」。
ユウ、エレナ、それとやっとラウラちゃんがシリアスな役を。
あとは策士ベアトリーチェの深謀遠慮。
彼女の思惑でジラソーレもユウも動かされるんだろうな。
NYとロンドンの支店で何が起きるか、今から楽しみ。
パリからナポリへ戻るユウに新たなる弟子?が・・・
★★★★★
収録内容
order74 ノートルダムの鐘
ロスタンから織部への依頼は・・・ ポイントは腕時計
オープニングとエンディングのさっちゃんの歌が物語を引き締めていますね。
order75 皇帝の香り
ロスタンが織部の引き抜きに・・・そんな中、ロスタン香水部門の最高責任者が・・・
ポイントは香水(しかしなんか最近は服よりも他にポイントが移っていますね。)
order76 テニスの王子様
反骨心のある新人テニスプレーヤー、クラシック嫌いな彼の為に・・・
ポイントは今回登場のキャラクター「セルジュ」・・・
order77 太陽の季節
ニースでバカンスを楽しむ3人娘の前に人妻を伴ったカルロが・・・
今回は3人娘中心のお話、ニースの3人娘に対しパリのユウは・・・
order78 傷だらけの天使
パリに集った3人、エレナ、サンドラ、ソフィアはジラソーレレディス部門のモデルとしてファッションショーへ・・・そしてメンズはユウが・・・
ポイントはイベント大道具スタッフ(確かにわざわざダメージ加工するジーンズって・・・)
order79 アルルの女
エレナの誘いを断り、ナポリへ戻る事にしたユウ、そんな彼にセルジュがある注文を・・・
ポイントはボタンホール、コレが原因でセルジュは・・・
前巻から続く織部とエレナのラブロマンス?が中心のフランスパリ編は今巻で終了、次巻からはナポリに戻っての話になりますね。(久しぶりに本誌を読んで判らなかったキャラクターが今巻で登場したのでホッとしました)