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ロシアは今日も荒れ模様 (講談社文庫)

価格: ¥572
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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面白くてためになる ★★★★★
面白いとともに風邪の治療に関する挿話は大変に参考になった。ウオッカを含浸させたガーゼに火を付けて暖めこれを患者の頸に巻いて一夜で風邪を治したというロシアの民間治療の話は有益。
ウオッカの代わりに使い捨てカイロを使用する筆者の提案は特許もので、これを参考に爾来風邪の早期治療に役立てている。頸の保温からさらに一歩を進めた強制保温のアイデアである。
豚インフルエンザ対策にマスクと使い捨てカイロを用意して旅行することを奨める。高価で副作用のあるワクチンやタミフルなどよりは遙かにお勧め。
インフルエンザワクチンは35度以下でないと製造出来ないのだから、それを逆手にとって鼻腔や喉を35度以上に保って治療法とする基本アイデアをウイルス学者はなぜ強くPRしないのかとも思う。
ロシア人は面白いんです ★★★☆☆
著者はすでにお亡くなりになったらしいですが、この方相当エリートの出なんでしょうが、非常にお茶目な人だったように思います。しかし、通訳なのにこんなに暴露して大丈夫なんですかね(笑)その辺もロシア人の許容範囲なんでしょうか?ずっと昔何かの番組で「ロシアにはお笑いがない!」とかっていうのをやってたのを思い出しました。なんの根拠でそんな番組をやってたのかわかりませんが、その番組でいいたかったのは、「ロシア人は堅物で面白いことを言わない、でもウォッカを飲むとむちゃくちゃおもしろい」って言う感じでした。
この本ではたくさんのロシアのジョークが乗っていて、「お笑いがない」っていうのはウソかなーー、と思いますけど、飲ませたら面白い!というのはきっとそうですね。
私にもロシア人の知り合いいますけど、自分勝手なヨーロッパ人と比べるとよっぽど日本人に近くて(おそらくモンゴル系の血筋がロシアにも入っているのもあるかもしれません)まじめで、やさしくて、とても付き合いやすい人種です。飲まなくても面白いし。
この本でロシア人の心の豊かさを学んで見ましょう。日本は経済的には豊かかもしれませんが、著者が言うように貧しい国かもしれません。
広大な土地に、無能な政治家。その結果は・・・・。 ★★★★☆
ロシア語通訳の第一人者、米原万理の著作。

せっかく共産主義から脱したのに、資本主義になったら、洗練された近代資本主義にならずに、原始資本主義になってしまったロシア。

1998年に書かれた本だが、今もあんまり変わっていないみたい。

ロシアに同情してしまいます。

結局、国の上層部が腐っているから、市民に幸せが訪れない。
資本主義になって、どうして物があふれないのか不思議です。
よほど幹部が腐っているのでしょう。

でも、こんな話も乗っています。
ロシア娘が日本に来た。
あまりに商品があふれているので、泣いてしまった。
「私の生きている間は、ロシアではこんな光景がみれないだろう」と。
娘は豊かな日本に住み着いた。
久しぶりに訪ねて、訊いた。
「日本はウサギ小屋でしょう」
ロシア娘は言った。
「いいえ、ゴキブリホイホイです」

このくだりが妙に頭にこびりついてしまった。
ロシア現代史を爆笑する ★★★★☆
2006年05月29日、米原万里さんが逝去された。わずか56歳での旅立ちだった。
筆者は米原氏のよき読者だったわけではないが、最近二作を続けて読んでいたので一抹の感慨がある。

筆者としては、読売文学賞ほかを受賞した『不実な美女か貞淑な醜女か』より、本書のほうが楽しめた。米原氏自身名エッセイストであることは間違いないが、同時に引用の名人であることが本書を読めばよくわかる。引用されたどの本も読みたくなってしまうのだ(その多くが品切れであるのが残念!)。
ロシアという国(歴史的にはキエフ公国)は、ぶっちゃけて言えば、禁酒の掟があるから宗教としてイスラームを採用しなかった国なのだ。だからとりわけ酒にまつわるエピソードやアネクドート(小咄)が多いのは当然。酒飲み国・日本も、爆笑ネタの提供量では足元にも及ばない。

一方、まじめなネタにも溢れている。ゴルビー(ゴルバチョフ)人気が日本でのみ異常に高いことは以前から知ってはいたが、90年の段階でペレストロイカとグラスノスチが、すでに人々の呪詛と悪罵の対象となり果てていた、というレポートは今更ながら傾聴に値する。
また、ロシアの軍隊で自殺者が異常に多いというニュースを,比較的最近読んだことがある。その「伝統」はソ連時代から受け継がれていたのだ! 理由は新兵いじめ、異民族出身者間のリンチなど。鬱屈した過剰な権力は内向する。日本の旧軍隊と同じことだ。

本書でアネクドートにはまった人向けには、川崎 浹『ロシアのユーモア――政治と生活を笑った300年』( 講談社選書メチエ)が手軽に入手できる。また、さとう好明『アネクドートに学ぶ実践ロシア語会話 』(東洋書店)は、せっかく良い企画なのに、アクセントの位置を示す(それさえしてもらえればロシア語の発音は正確にわかる)という労を惜しんだがために、使い勝手の悪い語学書になってしまった。制作者の一考を促す。
遠くてととっつきにくい国だと思ってたけど・・・ ★★★★★
全く知らなかったソ連、そしてロシア。今まで遠くてとっつきにくい国だと思ってたけど、こんなに面白いところだとは知らなかった。
資本主義の販売欲を無視したような、ぼろぼろの箱の中にある超高級品。肝臓がアルコールの中をぷかぷか浮いているような酒豪たちと歴代の支配者たちの対アル中政策にも笑ってしまった。お手洗いの汚さ、(うえっ!)もインパクトがあったし、日本人とは究極的ともいえる思考回路も新鮮!抑制されて全く自由がなかったような思っていた旧ソ連時代の人々の生活は言われる程悪くなかったのだという事や、人々の逞しさや、知識欲などが垣間見れて非常におもしろい。

作者の個人的な情報については、名匠ロストロポービッチ氏のお茶目な素顔にとてもほほえましいものを感じ、エリツィンやゴルバチョフの知られざる一面を発見できた。

通訳としての米原さん、わざと誤訳をあえてした話、「狐肉」のはなしは米原さんの方が一本とられた形だが、「コニャック」の方は、とっさにあんな機転の聞く頭の回転のはやさに脱帽!

この本に数々のロシアのジョークが引用されていてそれがどれもとても高レベル!米原さんの文章のユーモアもこういったジョークから学んだのかもしれない。

ロシアとの距離が縮まった一冊でした!