マザー・グース自体についていえば、さらっと軽くて、でも実は残酷だったり風刺に満ちていたりします。子供が読めば楽しめますが、大人が読めば唸るかもしれません。原文の英詩も掲載されています。英語なんかさっぱりという人でも、韻を読むだけでも味わうことができます。
ただ本書では、あの有名なハンプティ・ダンプティが登場していません。白秋が参照したテキストが網羅の度合いが緩いものだったからなのでしょうが、もしかしたらもっと秀逸な詩がいくつも未収録かもしれないと思うと、ちょっとだけ惜しいです。