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心理療法としての仏教―禅・瞑想・仏教への心理学的アプローチ

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 法蔵館
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日本人に適した心理療法バックグラウンド ★★★★☆
 仏教を単なる宗教としてでなく、人間の精神的安定を図るための普遍的な指針ととらえる。その試みは昭和初期の鈴木大拙の英語での「禅:ZEN」の紹介以来あるのだが、海外での仏教への高い評価と対照的に日本では宗教と切り離すことができない(ブッダの教えそのものよりも形式的な法事でしかかかわりがない)のか一般的でない。著者は精神科医出身でありながら花園大学社会福祉学部で仏教と心理学の深い接点を軸に教鞭をとる。日本の臨床心理学は舶来モノをありがたる国民性もあって、ユングやロジャースが中心的であるが、前者は元型や錬金術など日本人にはやや解りにくいし、後者は米国的プラグマテイズムのためかやや形式的である。間主観カウンセリングも求められる現代日本のカウンセラーにとってこれからはブッダの教えこそ原点になるのではないか。心理療法家にわかりやすく参照文献や基本的用語解説もあってうれしい。
時代を見つめる姿勢に感動 ★★★★★
禅や仏教に関して、これほどまで広く深く、心理学的な考察を行った書物は、他に例がないだろう。現代社会とのつながりや今後の日本社会を見据える姿勢には、新しい時代の学問のあり方が示されている。内容は、西洋心理学の良質な研究成果を十分に参照して書かれているが、こうした書物は、著者自身の長年に渡る禅や瞑想の体験的理解なくしては書き得ないはずだ。学術書でありながら、決して難解な部分はなく、むしろ静かな感動を呼び起こしてくれる不思議な書物である。