インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

ウィトゲンシュタインのパラドックス―規則・私的言語・他人の心

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 産業図書
Amazon.co.jpで確認
そもそも規則に従うとはどういうことか ★★★★★
規則に従うとはどういうことか、私(あるいは彼)は規則にしたがっているとどうして言えるのか、こういう問題をウィトゲンシュタインの「哲学的探究」を題材にして、クリプキは丹念に考察していきます。その結果導かれた結論は、「「規則に従う」とは規則に従うことである」という身も蓋もない自明かつ無意味な命題でした。しかし「彼は算術の規則を理解しているのか」と問うことは現実的に十分意味ある問題です。だとすると、哲学的・論理学的考察においては無意味としか言いようがない問題が、どうして現実においては有意味な問題となりえるのかが解決すべき課題として浮かび上がります。そこで、クリプキ(そしてウィトゲンシュタイン)は、「規則」とは共同体における合意(あるいは論争)があって初めて意味を持ちえることを指摘します。クリプキとウィトゲンシュタインに共通する戦略は、哲学的考察において登場する概念や命題が、哲学的・論理学的な枠組みに留まる限りは無意味であることをまず示し、翻って、現実の共同体においては意味を獲得していることを指摘する点にあると考えます。そして、この著作はそれに成功した希有な名著だと言ってよいでしょう。
クワス問題・・・「暗闇の中における跳躍」 ★★★★★
論点はシンプル。
ウィトゲンシュタインが見出した「根源的なパラドクス」という観点から
彼の『探究』を読み直すというもの。
ウィトゲンシュタインはその同一主題を「数学」「心」という二つの変奏として
みいだしたと。クリプキは前者を有名な「クワス問題」を提示して、後者を「私
的言語論」の読み解きを通して解説?する。

・今ここでの規則の適用は過去の行為によっては正当化しえない「暗闇の中の跳躍」
・規則にしたがっていると思うことと、実際に規則に従っていることとを区別する
なら私的言語の不可能性につきあたる。

真に理解するのはむづかしいのかも知れないが、私のような門外漢でもパズルを楽し
むかのように読める。目から鱗の一冊。『名指しと必然性』も薦める。
どういえばいいのでしょうか。 ★★★★★
この本は、「問題提起」を目的としています。したがって、「ああ、なるほどそりゃ、確かにもんだいだわなぁ」と読み進んでいくうちに、回答のないまま、終了というふうになっています。一般の読者から見ると「はあぁ?」でお終いです。問題提起としては非常に重要ですし、よってこれはこれでおさておくべき議論でありますので、その筋に興味のあるかたは常識として読んでおくという意味合いが強い著作です。んで、では回答は?というは現在、皆様が考え中というのが現状でしょう。(ま、異論もいろいろあるのも事実ですが。)ここから他の著作に足を伸ばすというのは悪くはないでしょう。但し、個人的にはクリプキを入門書に持ってくることには非常に抵抗がありますが。