戦争のカードにされた民族
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冷戦時代が終わり、ヨーロッパ諸国では民族が独立している。
クルド人にとって悲惨なのは、国をまたがって民族が生活しているが故に独立もできず、対国のカードとして利用されていることだ。
彼らは、どこへ帰ればよいというのだろうか。
自民族の誇りを持ちながら、しかし誇りだけでは生きていけない。
日本がいかに平和で、その中でおきていることなどは、些細な事に思えてくる。
彼らは胸を張って名乗る国がない。
寂しさと悲しさ、そして残念な思いがしてならない。
なぜなら、今彼らに対しできることが何もないからだ。
そんな胸中にさせられる、ジャーナリストならではの文章に酔いしれた。