☆戦争&原爆の悲惨さをおこりじぞうを通して描く
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☆戦争と原子爆弾を題材にされた沈痛な一篇。山口勇子先生と沼田曜先生が共同で原作を担当。四国五郎先生がイラストを手掛けた童話=(絵本)。第二次世界大戦末期を背景に、世界唯一の被爆国、日本国=(広島県)を舞台にした、ショッキングな物語である。可哀想を通り越して、無情な震撼とやりきれない憂いが、全神経を駆けめぐる。悲劇的で、辛いながらも、夏になると必ず読んでいます。正論にして真実だが、戦争は全世界の人間全てに責任があるのは明白である。実に嘆かわしい事であり、正気の沙汰とは思えない非情な現実である。矛盾、正邪、善悪の問題ではない。この作品に限らず、今現在でも、原爆の恐ろしい悪影響が原因で、大変な病気に合われたり、激しい火傷を受けた人や、心を蝕む精神的苦痛と後遺症で地獄の苦しみに耐えている方々もおられます。それを想像すると、胸がつまる思いです。本当に他人事ではありません。前代未聞の無差別殺人を犯した鬼畜、アメリカ合衆国の愚行に対する憎悪と怒りが改めて込み上げてくる。原爆を投下したから、日本との戦争は終結したと錯覚している、アメリカの無神経な妄想&戯言には呆れざるを得ない。安易に正義を強調し、世界の指導者面した政権主義にも閉口させられる。罪のない、一般市民を大量虐殺した責任は永遠に消える事はない。絶対に許されません!(怒)。【※私の感情が先走って申し訳ありません。】構成自体は、優しい笑みを浮かべた普通のお地蔵様を軸に、一人の女の子とのほのかな人情話と明るい日常風景を描いた、感動の人間模様になる筈だったのだ。悪魔の殺戮兵器、原子爆弾が広島県に投下されるまでは…。つかの間の幸せな日々は、脆くも崩れ去った。一瞬にして。そして、この世のものとは思えない、地獄絵図と阿鼻叫喚が無慈悲に展開される。非業の死を迎えられた、広島&長崎で被爆された人々の成仏出来ない、無念な気持ちが、痛い位にひしひしと伝わる。反戦色を無理に付け加えない、山口&沼田両氏の原作も確かに秀逸だが、四国五郎先生が描かれた、悲哀を自然に表現した飾り気のない、素朴な画風がリアルな凄味を生んでおり、思わず唸らされる。〈おこりじぞう〉という、タイトルの本当の意味と真相がわかる、涙すら拒否、又は枯れてしまう、憐れで、悲惨な結末&末路には、戦慄と絶句の形容しかない。仏が鬼に変わる瞬間である☆。
戦争について学ぶための入口
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小2の時に、国語の授業で読みました。 この年齢で難しいことを学ぶのは無理だと思いますが、とにかく、夜も眠れないほどの衝撃を受け、「戦争というものが、いかに悲惨か」を漠然と知りました。 戦争については、学年が上がるにつれ具体的なことを学習していきましたが、この絵本はその入口だったと思います。
どうしても子供達に伝えたい
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戦争は怖い、いや!と思うだけでなく、絶対におこしてはいけないと思います。
そのために子ども達に戦争のすがたを伝えたいと思い、本屋さんでたくさんの戦争に関する絵本を見て、この本を選びました。あまり幼いと怖いとしか感じられないと思い、子供達が理解できる幼稚園に入る年齢になるのを待ち、一緒に読みました。こんなに悲惨なことを引き起こすのが戦争と子供は理解してくれました。そして原爆の日には一緒に黙祷するようになりました。
無理です
★☆☆☆☆
多分この本は広島を体験した人にとっては
リハビリのような役割を果たすのかもしれません
しかし戦後生まれにとっては無用に残酷な絵本です
戦争について子どもに伝えるなら
可哀想といった情緒的なものではなく
自分の頭で考える大切さといったことを伝えたい
戦争責任は開戦時の全ての大人にあると私は考えています
『茶色の朝』
こういった本が本当に戦争について考える本ではないでしょうか
まだ低学年なら
『せかいいちうつくしいぼくの村 (えほんはともだち)』
このぐらいで十分ではないでしょうか
子どもたちにぜひ読み聞かせて
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8月6日、無惨な姿で消えていったたくさんの子ら。それを目の当たりにした作者の、悲痛な叫び、怒り、平和への願いが感じられます 。