新潮文庫版と一緒のようだな
★★★★☆
新潮文庫版は今や手に入らないようだが・・・・・。中身は同じようで憤慨している輩もいるようだが・・・・・。
決して恐ろしいものばかりではなく、むしろ女性でしか書けない、女性が書いたにしてはあまりにもエロティーク、蜜の漏れ具合、逸物のそそり立ち加減等々・・・・・。
源氏物語のパロディがよく登場するが、解説のマブゼ大統領も絶賛するこの知性溢れる文体が特徴的で、妙にいやらしい。
皮肉とエスプリの怪談
★★★★☆
長い夜、一寸夜更かしをして読みたくなるような短編集。
一寸怖くて、そして少しエロチックで、ミステリアスで不思議な世界にいざなわれる
上品な作品揃い。
作者の文章力の高さを感じる。
読みながら、こういった別世界が存在するようなそんな気持ちになってきた。
なつかしくも恐ろしい、宝石箱のような小品集
★★★★★
実はこの人の作品を初めて読みました。
全部で20編の小品集で、電車のなかでも手軽に読めてしまうのがうれしいサイズです。
ホラーまではいかない、奇妙な味の作品が多く、思い切って刈り込んである文章なので読後感も上々。最近のライトノベルでは出せない味わいは、なぜかポーやドイルの短編集を思い起こさせます。個人的な好みでは、第二夜「革命」が格別です。
作品のタイトルを何故変更できるのか
★★☆☆☆
Amazon.co.jp から本が届き,早速中身を取り出して見て,驚いた,怒った.これなら私は持っている.ただしタイトルは 倉橋由美子の怪奇掌編.この作品は元来 1985 年 2 月に潮出版社から刊行され,この時点で作品のタイトルが決定されたものと考えられる.新潮文庫にも,当然このタイトルで入った.この作品は新潮文庫の解説で北杜夫氏も述べておいでのように,作者の主要作品の一つである.作者の没後にタイトルを変更し,いかにも物欲しげに夜語りの体裁をとるのはもってのほかの愚行である.宝島社に強く抗議したい.