会社になじむ事が出来ず、ドロップアウトして流れ着いた堺の料理屋で出会った「青山さん」の特異な独白をめぐって浮き上がる「私」のデラシネを描く表題作。 少年時代に、宝物のように思っていた、「世界爬虫類図鑑」をめぐって、過去と現実を行き来する自分をクールに描く、太宰治を連想させる「めっきり」。等
作者の持つ幻想性とニヒリストとしての矜持が味わえる一冊です。「つげ義春」系が好きの方には「星5つ」かも・・