受け取られる方が不快に思われるような、傷みのひどい本、見苦しい本などは扱っておりません。カバー表面に細かい傷跡と背が日焼けがありますが、あとは目立つような傷・汚れもなく、おおむねよい状態です。気持ちよく鑑賞していただけるのではないかと思います。
単純化の功罪
★★★☆☆
まんが化の目的は、もちろん原作を単純化して、わかりやすく、短時間で読めるようにすることだろうから、
目的は達せられているのだが、その単純化で見えなくなってくるものがある。
『蟹工船』は資本家は悪、労働者は善、持てる者は悪、持たざるものは善、と言うようなことを言いたくて書かれたものではないことは明白であろう。
ところがまんが化によってその面だけが強調されてしまう。ストを組織した、工員が、悪の管理者、浅川をたたきのめして、バンザイという話ではないはずだ。
なぜならその浅川自体が資本家の使用人なのである。
ストーリーを大づかみするためにだけなら、このマンガは役に立つ。しかし誤解も生みそうである。
・・・
★★★☆☆
労働環境の劣悪さが・・・現代の非正規雇用の置かれた立場に通じるものがある。
色褪せない真実
★★★★★
本のタイトルだけが有名な「蟹工船」。
しかし、中身は現代社会にも通じる庶民の生活史そのものです。
既得権益を少しでも持っている人には、気に入らない本でしょう。
そして、この本にも現れるルンペンプロレタリアートにとっても、面白くない本でしょう。
しかし、ほとんど多くの働く人々にとってこの本は、大きな道標となりえます。
偏見を捨て、是非ご一読を!!
わかりやすい
★★★★☆
最近「資本論ブーム」なのか、店頭に資本論関係の本が目立っていたので
つい手に取って読んでみました。
マンガで読破シリーズは他に「資本論」を読んだのですが、本書蟹工船は
構図といい画力といい、他のシリーズよりとても良く仕上がっている感がします。
特に原作の内容をうまくマンガで表現しており、現代の若者に文学を読んで
もらうためのアプローチとしても良い選択だと思います。
集英社文庫の有名漫画家を表紙デザインに起用したように、このシリーズも
有名漫画家さんに描いてもらったら、より多くの若者に興味を引いてもらえそうですね。
今までは敬遠していたものの
★★★★★
読んでみると、思っていたのとは随分と違ったような気が・・。
早くから知ってはいたものの、読んだことは無し、文庫も買ったものの
まだ読んでいなくて、漫画で先に読んでみた次第。
読みにくいものも、漫画だと簡単に読めるので楽かも。
左系は好みでは無いのだけれど、印象がこれで少し変わった次第。
当時から缶詰だったんですね・・。