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マイマイ新子 (新潮文庫)

価格: ¥540
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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マイマイ新子 ★★★★☆
個人的には知らない時代だけど、なんとなく子供のころを思い出して懐かしく感じた。
この年代にひたすら弱い ★★★★☆
自分の生涯でもっとも輝ける時代は小学校の六年間だと思っている
だって、昭和三十年代、東京五輪が開催されるまでの
豊穣が詰まった時を過ごせたから。
確かにノスタルジーを味わいたいといえばそうですが
その時代を知っている人間が描いてくれた
風や木や季節の香りを体で覚えてる私には
本当に子供時代に一瞬で戻ったようで
読み終わった後、なんとなく泣けてきてしまいました。
昭和三十年代のありのままを伝える
愛する「サザエさん」とアニメ「となりのトトロ」
そこにもう一冊「マイマイ新子」が加わって
タイムマシンが手に入れた気分です。
千年の魔法 ★★★☆☆
『マイマイ新子』です。2009年にアニメ映画化されました。
昭和30年の山口県の田舎町を舞台にした、9歳の少女の成長物語、ということになると思います。全26個の短いエピソードの連続という形です。
なんといっても描写が細かく、豊かな自然、昭和30年という時代をノスタルジックに描いています。主人公が9歳の女の子ですが、非常に感性豊かというのが出ています。その主人公が周囲の環境の影響を受けながらも、自分で考えながら真っ直ぐに答えを出しつつ成長してゆく様がしっかりと描かれているのは良い部分だと思います。
文体も平易で、主人公と同年齢の読者を意識した、児童文学のような感じです。

ただ、この手の作品において、「豊かな自然描写」「ノスタルジーを前面に押し出した雰囲気」「子供の健やかな成長」というのは定番といいますか、こういう要素は宮崎アニメあたりがどうしても有名です。
それらの要素を備えた中で、上乗せとしてストーリーなどで面白さを出せるか、がポイントと思われるのですが。
本作は、26個のエピのそれぞれが、小学生の絵日記という感じでした。もちろん日記としては優れた描写でレベルは高いのですが、物語としては、「こんなことがありました」ということの連続なので、どうしても「だから何なんですか?」という思いを抱いてしまいます。つまりストーリーにおいてエンターテインメント的な要素が物足りないということです。宮崎アニメのような壮大なファンタジーや大きな山場があるわけでもないですし。

とはいっても雰囲気やノスタルジーを味わいたい人にとっては良いと思います。
赤毛のアンではない ★★☆☆☆
先にこの本を入手しましたが、映画を先に観ました。
映画の多くはこの本からエピソードが取られていましたが、肝心な部分(清少納言)は映画オリジナルです。

映画とこの本は構成が異なり、この本は小さなエピソードを1つの章をして、それを連ねています。概ね時系列に沿っていますので、退場した登場人物は後の話ではもちろん登場しませんが、回想されることもあります。

真っ先に思ったのが、この時代の子供でなくてよかったという感想です。世代が違う読者に対して共感できる内容ではありません。現代では失われてしまった部分の多くが、失われるべき、または失われてしかるべき部分だったと思っています。
個々のエピソードもあまり面白いものはなく、描写も主観的なのか客観的なのか微妙です。1人称ですが、どこか冷めている部分から書いているため、入り込めません。主人公の動かし方が悪く、大人の作者が子供に戻って、ではなく、大人の作者が子供ってこんな感じだっけ、みたいに想像して書いているような気がします。多分もう子供の頃は忘れてしまったのでしょう。

また、周囲の人物が全くたっていません。おじいさんでさえ、描写が悪く、周囲の人物はほぼ記号です。
赤毛のアンを目指して書いたとありましたが、足元にも及びません。

どちらかというと、時代も場所も違いますが、「思い出ぽろぽろ」と似た感じです。もちろんあちらの足元にも及びませんが。
子供時代が懐かしく思い出されました。現代っ子にも一度は味わって欲しい子供の世界です。 ★★★★★
著者とは10歳も離れない一読者としては、著者が経験した子供時代のエピソードを書き連ねた当該著書の内容に大いに共感しました。私たちが経験した子供時代への「懐かしさ」に満たされるとともに、何か切ないような心情にも浸されました。それは返り来ぬ子供時代への郷愁感とでもいうのでしょうか。

物が豊かになっていく前の時代は、遊びと言えば近所の子供が集まり、朝から晩まで、缶けり・陣取り・かくれんぼ・草野球・ドッジボール・探検・チャンバラ等で過ごしていたように思います。大家族の時代ですから、今の核家族と違い、3世代の家族がひしめき、騒々しい家庭であったと思います。老人の生も死も身近な時代でした。著者が後書で述べておられるように、「こんな子供時代を持つことができない今の子供たちに読んで欲しい。」とも思います。