ばるぼらは創造者のロマンを引き出す女性で、彼女にあった芸術家・作家は彼女が居ないと創作ができないとまで思ってしまう。酒飲みで放浪癖のある現実的には最悪の女性、でも創造者には最高の女性。なぜか読者としてもばるぼらの魅力に引き込まれてしまいます。
手塚氏も創造者であったため、理想の女性を描いたのでしょうか。邪推かもしれませんが、手塚自身が創作に対するジレンマを感じたときに描いた作品のような気がします。手塚作品の中でも私小説的な意味を含む作品のような気がします。