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花のノートルダム (新潮文庫 赤 119-B)

価格: ¥462
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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非常に難解だけど魅力的 ★★★★☆
小学生のときにジャン・ジュネの小説をはじめて読み、「なに、これ? 気持ちわりー。おえ〜っ」と、途中で投げ出しましたことがあります。
あれから長い年月がたち、いま読むと、まったく違う感想を持ってしまうのは、自分が年を取ったせいなのか、性癖が変わったからなのか、よく分かりませんが、なんとも魅力的な世界です。
宮部みゆきの小説を読むときの十倍ぐらい時間がかかります。難解な文です。これはこれでいいと思いますが、別の訳者さんでも読んでみたいです。
それから、他のレビュアーの方々が挙げていらっしゃる他作品も、読んでいきたいです。はまりました。
哀しきノートルダム ★★★★★
これが「あの」ジャン・ジュネの処女作だとは、私にも信じがたかった。それくらい優れた小説なのだ。獄中で書いたというらしいのだが、そこら辺の通俗文士ですら「荷物まとめて夜逃げする」くらい「素晴らしすぎる」。
もしジュネが生きていたら来年で100歳になっている。それは置いておいて、「同性愛小説」はフランスにおいては必ずしもタブーではなかった。が、ここまで綿密に物語を紡ぐやりかたにはただただ脱帽するほかない。タブーであろうがなかろうが。
☆は5つだが、「ブレストの乱暴者」「泥棒日記」に比べると完成度は高くないかもしれない。しかしどこからどう読んでも素敵な小説なので、文句なしの5点。
もちろん、初めてジュネを読む方にも本作はお勧め。これを好きになったら、廉価で出回っている「葬儀」などを読んでみてください。気がつけば、ジュネの世界に浸っていることでしょう。
ジュネの精神。 ★★★☆☆
ジュネの精神、美学の全てが結集した作品。それ故に、男娼の醜さ、美しさの全てを描いている灰汁の強い傑作。この本を読めば、ジュネの生い立ちの全てが覗けるような心地となるが、とても訳が読みにくい。
個人的にブレストの乱暴者、泥棒日記の方が小説の形を成し、特にブレストは彼の最高傑作であり、渋沢龍彦の名訳が素晴らしい。ただジュネを知りたい、彼の美学に触れたい、と思うならば花のノ-トルダムは必読だと思う。