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実存主義とは何か

価格: ¥1,995
カテゴリ: 単行本
ブランド: 人文書院
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高校のサルトルゼミの教科書 ★★★★★
高校生の頃、自主ゼミで「サルトルゼミ」を選びました。
本書、実存主義とは何かといくつかの文学作品は、それなりに理解できました。
また、批評ものも、勉強のきっかけにはなりました。
しかし、それ以外の専門書は歯が立ちませんでした。
そういう意味で、高校生程度が読むのによい本かもしれません。
理解が違っていたかもしれませんが、人間の學は、ヒューマニズムを超えられないというような印象を持ちました。

訳が不満。 ★★☆☆☆
本書はサルトル研究を志す日本人研究者の入門書のように扱われているようですが、本書の最も重要な部分である「実存主義とはヒューマニズムである」の章の日本語の読みにくさには辟易しました。
英語を日本語に直す際、言語体系や言い回しが違うので所有格の処理や常套句の処理に無理が出てくるのは理解できなくもないのですが、それにしてもこれはひどすぎると思います。

また、邦題の「実存主義とはヒューマニズムである」にしても、もし訳者にサルトルの十分の一程度の文学的素養があったとすれば、「ヒューマニズムとしての実存主義」か「人文主義としての実存主義」としたのではないかという疑問を感じえません。

英語でいうところの「Engage」にあたるフランス語をそのままフランス語読みで専門用語化するのみならず、その簡略化・和訳の試みすら怠る訳者の手際には恐れ入りました。
はっきり言って、訳が不満です。
正確かつ、理解しやすい日本語で書かれたサルトルの著作の翻訳本の刊行が、切に望まれます。
実存主義の平明な全貌 ★★★★★
講演を本にしたもので、非常に簡明です。
『嘔吐』を読んで実存主義のさわりがわかったようなわからないような気分になったところを、
この本がよく解説してくれました。

ペーパー・ナイフの喩えはあまりにも有名です。
ペーパー・ナイフのような造られた物体は、用途がはじめから決まっている、つまり本質(ペーパー・ナイフを製造し、ペーパー・ナイフ定義しうるため製法や性質の全体)が実存に先立つ、のです。
一方、人間は最初は何ものでもなく、あとになってはじめて人間になるのであり、人間はみずからがつくったところのものになる、つまり実存が本質に先立つ、のです。
だから、人間はみずからの主体性によってみずからを刻々作り変えていくというのです。
泣ける話でしょう、そうでもないですか、そうですか。
サルトルが出版を後悔した本書 ★★★★☆
 本書はサルトルが出版を後悔した本である。
 それはなにゆえか。
 すなわちこの講演だけでサルトル哲学を分かった積もりになる輩がたくさん出現したためである。その誤解は甚だしかった。
 六十年代日本でサルトルが知的ブームになったときも学生は大概本書止まりだったらしい。そうしてサルトルは誤解され続けてきて現在に至る。
 「存在と無」を読んだ上で本書を読むと興味深い点があるかもしれない。しかし「存在と無」を読んだ人にとってはその内容の密度の薄さに幻滅するかもしれないけれども。
 本書はサルトルの提唱した「実存主義」についてサルトル自身が平易に述べたものであるが、あくまで平易に述べたものであり、あくまで「講演」なのであることを念頭において、これがサルトル哲学の全てだ、と思わなければ本書はサルトル入門に絶好のものであろう。
人間は自由の刑に処せられている! ★★★★★
サルトルは最後の哲学者、と呼ばれることがあります。彼の使った「実存」という言葉はキルケゴール→ハイデガーを経由したものですが、彼はこれとは別に、マルクスとフロイトからも強い影響を受けています。20世紀哲学の本流であることに、間違いないと思います。その割には、最近余り評価されていません。どうしてなのでしょう?

「実存主義はヒューマニズムである」というのが本書の原題です。でも、今哲学がヒューマニズムを語るには、勇気が必要かもしれません。神は死んだ、というのが現代哲学の大前提です。ここからサルトルは、神が存在しない以上人間が神に代わらなければならない、と主張しました。でも、人間には到底神の代理などできそうもありません。そこで、同じ、神の死、という大前提から、人間の死、という正反対の考え方が提出されました。いわゆる構造主義です。マルクスやフロイトにはもともと、人間主義の他に構造主義的な面もありますから、彼らはそれなりに構造主義の時代にも生き延びることができましたが、サルトルの場合は人間主義が強すぎたのでしょうか? それにしても、サルトルの哲学は本当に時代遅れなのか?

おそらくはアインシュタインの「相対性理論」やゲーデルの「不完全性定理」などからの連想で、真理や正義は相対的なものだ、と考える人たちがいます。たとえばフーコーは<司牧者権力>というような問題提起をして、権力の裏面を暴いて見せました。それはその通りに違いありませんが、このような捉え方は、権力構造はいつでも逆転し得る、という相対面を強調しすぎる結果、現に存在している、たとえば国家権力のような圧倒的な権力を見えにくくしてしまう側面があります。マルクス主義者でもあったサルトルには、到底認められない考え方だったに違いありません。

本書は、かつて一世を風靡した実存主義の入門書です。

活性化された感じ ★★★★★
活性化された感じ
面白かったです。 ★★★★★
面白かったです。これから2度読みを開始します。