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ボーイズ・オン・ザ・ラン 4 (ビッグコミックス)

価格: ¥530
カテゴリ: コミック
ブランド: 小学館
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存在理由 ★★★★★
根底ではつながっているのかもしれないが、
本来の目的の達成とは違う部分で突き進む。
意味がないことだとしてもやらなければならない時がある。
レーゾンデートルを証明するための極めて自慰的な行為なのかもしれないが。
会社を辞めるとか、はたまた単に一つの人間関係に終止符をうつとか、
限度の差はあれ、他人には理解できないようなことの中にも大切なことが人生にはある。
2006年ワールドカップ決勝でフランスのジダンが相手選手に頭突きをして一発退場をした。
その時のチームメイトの言葉が今でも頭に残っている。
「サッカーなんかより大切なことが人生にはいくらでもある。」
すげー馬鹿・すげーダメ。でも凄く人間らしい ★★★★☆
「この漫画がすごい!」を見てなんとなく買ってみたのですが、
最初の1〜2巻まで読んだ感じだと、「面白いけど『すごい!』とは思えない・・ありきたりな恋愛ドラマか?」と、思っていたのですが、ちはるとの仲がこじれ・・
ちはるの妊娠発覚のあたりから展開は割かし熱いドラマに・・・・

もてなくて不器用で逃げ腰で妄想まみれのドエロ。だけど純粋で熱い男タニシ。
純朴でやさしくて可憐・だけど男にいいようにされるだらしない女ちはる。
操をたてるといいつつも、しほさんとエロるタニシ・・・・
純粋可憐だと思っていたのにだらしなく青山にやり捨てされ、後輩とも寝てるちはる・・・
ダメでしょうがないなーこいつらー!何でこうなんだ!
何故そうするんだ!お前ら本当ばかだなー!!!!!!!!!!!!!

と、思いつつ・・・・
頭でわかってても体が違うことしてしまう・・・・
ダメとわかってても止められない・・・関係ないのに口出ししちゃうし手も出しちゃう・・・
かっこ悪い。すげーだめ・・・でもそこが人間臭い。
可愛い女の子にモテモテ。皆俺に惚れてるぜ。
何の苦労もなく女の子の方からパンチラさせつつ言い寄ってくる。
選り取りみどり選びたい放題。フラグたちまくり・・・・・・なのは、ゲームとアニメの世界だけ・・・恋愛はそんなお手軽じゃない。
ダメでダメでひたすらダメで浮上できない事もある。
でもダメなりに努力すれば上がれることもある・・・・今タニシ君は上がるためにもがいている・・・その姿がひしひしと伝わる。
そういう面での表現力、リアル感は確かに『すごい!』んだなー
次が気になる・・・・
これはもう名作でしょう! ★★★★★
絵、コマ割り、セリフ回しの良さは言うまでもありませんが、なんといっても作者の演出に脱帽です。送別会でちはる愛用してたマフラーを、しほが多分貰ってるんですが一言もそういうセリフがない。「青山との思い出が詰まったマフラーだからあげたのかな?」とか読者に色々想像させる余地を残してあるのがニクイ。タクシーで別れる前の田西とちはるのやり取り、その後のしほの「なぐさめてやろうか」「みんな寝ちゃった?」からの裸で正座の流れは最高でした。ただ、しほの「バッサリやっちゃうか」の「バッサリ」は無い方が効果的だと思いました。巻末に青山の顔。「次集、この顔ぶんなぐる」って書いてあるけどスピリッツ読んでる人はわかってますよねぇ。この作者はまったく(笑)なんか色々書きましたが名作になるであろう作品には違いありませんし、今後も目が離せません。あと、映画のタクシードライバーは観ておくとさらに楽しめると思います。
絶妙な距離感 ★★★★★
この漫画の素晴らしいところは、田西とちはるの精神的な距離感だろう。1巻でのちはるは、田西にとって清楚で可愛らしい処女という素人童貞男の妄想、まるで聖女のような存在だった。それが2巻・3巻とちはるが田西にとって様々な意味で身近な存在になるにつれ、実感を持って接する1人の女性として浮かび上がってくる。さらにこの4巻では、これまであくまで被害者でしかなかったちはるが青山の後輩とも関係を持っていたことを田西が知ってしまう。これはもしかしたら後輩の虚言かもしれないが、読んだ瞬間「あ、でもやってそう・・・」と誰もが思ってしまうはずで、そのことから読者はちはるをただの被害者とは見られなくなり、あくまで悪いのは青山だけど、自身にも問題がなかったとは言えない、恋愛経験が浅いからとか寂しさからとかだけでは済まされない1人の女のだらしなさをちはるから感じるはずだ。さらにこの感覚は田西にとってのちはるとの距離感(存在の現実感)と見事に比例している。こういった一連の流れがあまりにもスリリングで、あらためてこの漫画はとてつもなく面白いと感じさせられるのだ。序盤に出てきたボクサーが『赤灯えれじい』のきらたかしだとかそんなことはどうでもいいぐらいだ。なにはともあれ、とにかく今一番続きが読みたい漫画。絶対オススメです。