の短編がのっています。
硯から雲がわく場面の美しさには圧倒されました。
どのお話もたいへん面白いです。
■錆の鳴くこえ
娘の声にひかれて山間部の村にとりついた野錆は、徐々に人々の手足の自由を奪う。
■海境(うなさか)より
共に船出したいいなづけは、絶望にとりつく蟲に心を呑まれ、海から帰ってこなかった。
■重い実
ナラズの実。弱者の命ひとつと引き換えに、豊穣をもたらす禁断の実。
■硯に棲む白
石化した蟲と知らず刻まれた硯は、墨磨る人を冷死に至らしめた。
■眇(すがめ)の魚
銀蟲(ぎんこ)の光を浴びると、髪は銀に、目は青に変わり、やがて片目に、ついにはトコヤミとなって闇と同化してしまう。
そして、今後重要となる"ギンコの過去の真相"が明らかに。
ちっちゃいギンコ可愛いです!!