全十二巻堂々の復刊 その四
★★★★☆
攘夷熱に浮かれる中、その中心勢力であった水戸が事実上脱落、代わって土佐が台頭し、薩摩・長州と攘夷の一番手を競います。
薩摩は島津久光が陣頭に立って活動。俺より目立つ奴は許さんと寺田屋事件を起し、攘夷の熱い期待に答えて生麦事件を起し、薩英戦争を勃発させます。結果、攘夷の不可を悟りますが、イギリスとの交渉はなかなか立派な態度で臨みます。
長州も負けじと活動し、馬関海峡で外国船を砲撃し、京での攘夷活動で主導権を握ろうとしますが、薩摩と会津の連携により七卿落ちという憂き目に遭います。その一方で、高杉晋作が奇兵隊を結成し、伊藤俊輔や志道聞多(井上馨)等が、外国へ留学します。
幕府は、京の治安回復のため京都守護職を設置し、その任に会津藩主松平容保が就任します。