前巻ではユーシスとの婚約を断ったフィリエルに
女性なら多少のもったいなさを感じたのではないかと思いますが、
この巻での彼女を見れば、いかに彼女がルーンを愛しているか、
そしてその思いがいかに深いかを感じると思います。
さらに、前半と後半には世界の秘密を解明するためのカギとなりそうな
人物との出会いや意外な展開が待っています。
相変わらずの登場人物たち、
冗談が通じないけどめちゃめちゃかっこよくて誠実なユーシス、
彼のこととなると行動がおかしい女王候補アデイル、
ストイックな女剣士イグレインも登場し、
かれらとの会話の面白さはさらにパワーアップしています。
もちろん、はじめにいっちゃうとネタバレな人との
再開や出会いがもりだくさんです。
最終巻にむけて、
アデイルとレアンドラの女王位継承問題の行方、
フィリエルとアデイルの想いは実現するのか、
ユーシスの竜退治は成功するのか、
等々のいろんな心配の上に
巻頭の詩の意味が気になってくる展開に
最後まで一気に読み切ってしまいました。
もう完結しているのに文庫で読み始めた自分に後悔しつつ、
次の巻の出版まで一日千秋の日が待っていること以外に
何の不満もない1冊です