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秘密―トップ・シークレット (2) Jets comics

価格: ¥740
カテゴリ: コミック
ブランド: 白泉社
Amazon.co.jpで確認
清水玲子
虚構の世界で描く普遍的な倫理観との葛藤 ★★★★★
第九の新人捜査官、天地の摘出された大脳が送りつけられた、「SEARCH MY BODY」と
書かれたカードが添えられて!
のっけからぶっ飛んだ設定であるが、秘密第二巻はそんな形で幕あける。ストーリーは事件
の真相を追う青木と、死者の秘密を覗き込むことに対する彼の葛藤が中心に描かれながら進行
する。

ご存知の方も多いだろうが、この作品は昨年アニメ化された。しかしそれは、この原作のよさ
の半分ほどしか表現できていないと、僕は思った。
というのも、そのアニメ作品は、原作から薪や青木といったキャラクター、MRIスキャナーの
設定や事件のあらましは借りてきているものの、そこから先の死人の生前眺めていた情景を
覗き見することに青木が感じる「やましさ」などがあまり描かれていないのだ。原作ではむし
ろそこに重点が置かれていたはずが、青木の葛藤などが、アニメ作品には決定的に欠落してい
る。それだけに、アニメ版が凡庸な一話完結もののSFアニメに成り下がってしまった、といえ
る。

たしかに、第九という職業にまつわる葛藤を描きはじめると、話が収集がつかなくなる可能性
はある。『輝夜姫』もそうだったが、清水玲子のSFはSFの部類のでも、大前提からして仮想の
世界である場合が多い。そしてその虚構である設定の上で、死者に対する普遍的な倫理観など
に対立してしまったことで巻き起こる、人物たちのリアルな感情が描かれるのだから、それを
読む側にも、高いリテラシーが要求されるのだろう。

それは、SFの古典的名作にも通ずるところだ。あまたある名作古典SFは、虚構の設定に満ちて
いる。でもそれは、人物描写まで荒唐無稽であるということではない。その虚構の世界の中で、
何とかしようともがく主人公やその他の人物の問題意識は、それを読む読者にだって共感できる。
あくまで普遍的なのだ。
被害者と加害者の本当の秘密 ★★★★★
清水玲子さんの作品は、中身を全く知らなくても発売と同時に即買いしてます。
そうやって買ってきて、今までハズレだと思った事が一度もありませんでした。
勿論、このシリーズも期待以上の作品でした。

殺人事件をきっかけに、被害者の脳が語る無念、加害者の脳が語る狂気、
そしてそれを暴いていくために苦悩する第9のメンバー達の想い。
それらが全て見事に書き出されていて、読んでいるこちらまでもが苦悩しそうです。

現実にも沢山のいたたまれない事件が起きている昨今ですが、
被害者、加害者、遺族、それに関わる人達の本当の秘密を知り得ることはありません。
TVで日々流される事件の概要を見ていると「本当は…?」と思うことが
このシリーズを読んでから多くなりました。

胸が締め付けられる想い。 ★★★★☆
切ない。・・一言で言ってしまえば、それにつきる。
考えてみれば、彼女の作品には、心から喜べるハッピーエンドというものがない。いつも、幸せの影には、どこか切なさや、悲しさが付きまとう。
そして、この作品にいたっては、いつも、どのシーンを見ても、悲哀が隠されている。

天地の見ていた、たった一言「ありがとう」と言ってもらうだけの、ささやかな幸福の夢。
ZIPの視界が物語る平井少年に対する深い愛情。
どのシーンにも、泣かされずにはいられない。

犯罪を扱いながら、しかも、グロテスクなシーンを描きながらも、それをメインとしない。あくまでも、人間の心理を探求する作品だ。
ぜひ、手にとって欲しい。

それにしても、天地の作品では、夢について、本当に深く考えさせられました。
あと、魂のありかはどこなんだろうとか。
興味のある方には、なかなか魅力的な話でもあると思いますよ。
新人の時 ★★★★★
研修生天地の話は、社会人1年目の自分を思い出し、涙しました。
「ありがとう」、新人が一番うれしいと感じた言葉だと、某アンケート結果にありました。
中堅と呼ばれる身になった今、忘れかけていたことをいろいろと思い出し、反省する
機会にもなりました。
最終的には、やや救いのあるラストだと感じましたが(青木の罪悪感の軽減)、
事件に巻き込まれることがなければ、天地&青木の共に成長する姿が見られたのに、と
やっぱり悲しくなるラストでした。
芸術です! ‥が岡部さんの出番を増やしてほしい ★★★★★
画の美麗さは皆さんが評価しておられるし、清水先生の画の美しさを今更評価しようとは思いません。ちょっと違った視点からの感想なんですが‥1巻でも感じましたが、薪さんが部下を叱る時の態度に感動してしまいます。今巻でも天地の失敗に対してまず青木を叱り、続けて天地に言った言葉にしびれてしまいました。画の美麗さ、登場人物たちの心情などがクローズアップされがちですが、清水先生は社会人のあるべき態度や姿勢に対してもきっちりしたことを常に書かれておられます。もう少女漫画の域ではなく、立派な社会派漫画ですが‥画が美しすぎて損をしてますよね〜。もっと脚光を浴びてほしいし、男女年齢を問わず読んでもらいたい作品です。それにしても○色のコルダ・○○ホスト部などが美形キャラ漫画だ少女漫画の王道だと騒がれていますが、その読者の方々は清水先生の作品を読んだことがないのでしょうかね?やはり腐女子の方々は内容の無い漫画でないと理解できないから手がでないのでしょうか?まぁ、腐女子に目をつけられて変に祭り上げられても困りますが‥(^^;)